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CACとは?マーケティング効果を高める4つのコツを紹介

「CACってマーケティングで重要な指標なの?」 「CACはどうやって計算するの?」 「CACを改善する方法が知りたい!」 こういった疑問や悩みに応える記事です。 この記事でわかること ・CACとは ・CACの計算式 ・CACとLTVの関係性 ・CACを改善してマーケティング効果を高める4つのコツ 本記事では、CACの基礎知識や改善するコツなどを解説しています。

CAC(顧客獲得コスト)とは

CAC(Customer Acquisition Cost)とは、顧客を獲得するためにかかったコストを把握できる指標です。

顧客を獲得するのに必要なコストは、以下があります。

  • Web広告の出稿費
  • セールスの人件費
  • セミナーの運営費
  • 営業部門の活動経費
  • キャンペーンにかかった広告費など

CACを算出することで、マーケティング施策の効果を判断するのに役立ちます。

CACの種類

CACは以下の3種類があります。

  • Organic CAC
  • Paid CAC
  • Blended CAC

1つずつ解説します。

Organic CAC

Organic CACは、GoogleやYahoo!などの自然検索から獲得した際の顧客獲得コストです。

Organic CACに該当するコストの例

  • SEO(検索エンジン最適化)
  • LPO(ランディングページ最適化)
  • SNSの運用

WebサイトやSNSなどの運用にかかるコストが該当します。

Paid CAC

Paid CACは、主に広告で獲得した顧客獲得コストです。

Paid CACに該当するコストの例

  • Web広告
  • SNS広告
  • ツールの費用
  • SEOやLPOなどの外部委託の費用

広告だけでなく、有料ツールや外部委託の費用が該当します。

Blended CAC

Blended CACは、Organic CACとPaid CACを合わせて算出される顧客獲得コストです。

一般的にCACと呼ばれているのは、このBlended CACを指しています。

Organic CACとPaid CACに人件費などを合わせ、これを獲得した顧客数で割った数値がBlended CACとなります。

マーケティングにおけるCACの重要性

「CACは何でマーケティングにおいて重要だと言われているの?」

CACの意味を理解しても、何でマーケティングで重要とされているか、よくわからない方も多いでしょう。

CACがマーケティングにおいて重要な理由は、自社ビジネスの収益性を高めるのに役立つ指標だからです。

例えば、ひとりの顧客を獲得するのに5万円かかるのと10万円かかるのとでは、後者のほうが収益性が高いとわかります。

顧客を獲得するコストを下げるためにも、CACを把握しておくことが重要です。

把握していないと、改善策を実行しても効果が出ているのかわからないからです。

改善策の効果を正確に把握するために、CACを計算する必要があります。

CACの計算式

CACの計算式は以下のとおりです。

顧客獲得のために費やしたコスト÷獲得した顧客

例えば、顧客獲得のために1年間で500万円のコストを使い、顧客を50人獲得できたと想定すると、CACは以下となります。

500万円÷50人=10万円

顧客を1人獲得するに、10万円のコストを使ったとわかります。

CACとCPAの違い

CACと似た指標でCPA(Cost Per Acquisition)があります。

顧客獲得単価を意味するという点では同じですが、使われる用途が異なります。

CACは、マーケティングチャネル単位で利用されることの多い指標です。

一方、CPAは主に広告出稿のコストを算出する際に利用される指標で、デジタル広告で用いられます。

CPAは以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある人は読んでみてください。

>関連記事:CPAとは?広告効果を最大化させる5つのコツを紹介!

CACとLTVの関係性

CACと深く関係している指標にLTV(Life Time Value)があります。

LTVとは、ひとりの顧客からどれだけの利益を得られたかがわかる指標です。

計算式は以下のとおりです。

平均購入単価×粗利率×1年間の購入回数×継続年数

【計算例】

単価:5,000円

粗利率:30%

1年間の購入回数:12回(毎月1回)

継続年数:3年

5,000円×0.3×12×3=54,000円

上記の数値であれば、LTVは54,000円となります。

どちらもビジネスの収益性を把握するために重要な指標なので、両方の数値を計算することが大切です。

ユニットエコノミクスを算出する

両方の数値を計算したら、ユニットエコノミクスを算出しましょう。

ユニットエコノミクスとは、マーケティングの採算性を把握するための指標です。

計算式は以下となります。

LTV÷CAC

例えば、LTVが500万円、CACが250万円の場合、ユニットエコノミクスは2となります。

CACの目安

CACの目安は、LTVの3分の1以下と言われています。

ユニットエコノミクスでいえば、3以上となります。

業界によって目指す数値は異なるものの、目安は3以上です。

目安よりも低い場合は、CACを下げたりLTVを向上させたりする施策をおこないましょう。

CACを下げる方法は、次で解説します。

CACを改善してマーケティング効果を高める4つのコツ

CACを改善してマーケティング効果を高めるコツを4つ紹介します。

  • 広告出稿を見直す
  • Webサイトを改善する
  • マーケティングツールを導入して業務を効率化する
  • CACを改善しつつ、LTVの最大化も着手する

広告出稿を見直す

広告出稿を見直すことで、より少ない投資で高い成果を達成できる可能性があります。

例えば、Web広告やSNS広告などの費用対効果を検証し、効果が低い広告は予算を減らすか停止します。

効果が低い広告を特定し、効果の高い広告に予算を投資しましょう。

Webサイトを改善する

Webサイトを改善するのもCACを改善するのに効果的です。

SEOに成功することで効率よく集客できたり、ユーザビリティの改善によりコンバージョン率の向上が期待できるからです。

Webサイトの改善策は、以下があります。

Webサイトの改善策

Webサイトの改善策の具体例

Webサイトのコンテンツを強化する

・競合サイトやサジェストキーワードを参考にして、新規記事を作成する

・競合サイトや検索クエリなどを分析してニーズを特定し、既存記事をリライトする

SEO対策を実施する

・集計したアンケートを公表し、コンテンツの独自性を高める

・関連記事を内部リンクでつなげ、回遊率の向上を狙う

CVR(コンバージョン率)をアップさせる

・セールス文をA/Bテストして比較する

・CTAボタンのクリック率を高めるために、マイクロコピーやボタンのデザインを変える

上記を参考にしつつ、Webサイトを改善してみてください。

ITツールを導入して業務を効率化する

ITツールを導入して業務を効率化することで、CACを改善できます。

業務を手作業でやっていると多くの工数がかかり、非効率です。

効率が悪いほどコストが発生し、CACが上がる可能性があります。

ITツールを導入したマーケティング施策は、以下のとおりです。

マーケティング施策

マーケティング施策の具体例

MAツールを導入する

・SNSコンテンツを自動で投稿する

・メール配信を自動化する

CRMツールを導入する

顧客情報を一元管理し、必要な情報をすぐとりだせるようにする

SFAツールを導入する

・案件管理や営業担当者の業務を管理する

・営業担当者の行動を管理し、効果的な営業方法を検討する

CACを改善するために、マーケティングツールの導入を検討してみてください。

CACを改善しつつ、LTVの最大化も着手する

CACを改善しつつ、LTVの最大化も着手しましょう。

LTVを高めてより多くの顧客を獲得することで、CACを減らせるからです。LTVを最大化するマーケティング施策は、以下のとおりです。

LTVを最大化するマーケティング施策

マーケティング施策の具体例

コストを下げる

・広告予算を見直す

・ターゲティングを見直す

・セグメンテーションを見直す

商品のバリエーションを増やす

「高級品」「中級品」「普及品」の3つの価格帯で商品を展開する(松竹梅の法則)

メールマガジンを配信する

商品の使い方やクーポンの配信など、顧客に役立つ情報をメールで配信する

LTVを最大化する方法は以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

>関連記事:LTVを最大化する5つのマーケティングプランを解説!

まとめ:CACを下げてマーケティング効果を高めよう!

顧客を獲得するコストを下げるためにも、CACを把握しておくことが重要です。

把握していないと、改善策を実行しても正確な効果がわかりません。

改善策の効果を正確に把握するためにも、CACを計算する必要があります。

そして、ビジネスの収益性を高めるためにも、CACを改善することが大切です。

この記事の内容を参考にして、CACの改善に着手してみてください。