アフィリエイトマーケティングとは
アフィリエイトマーケティングは、主に2つのビジネスモデルに分かれます。
1つは広告主としてアフィリエイトに参入し、アフィリエイターやインフルエンサーなどに自社商品を紹介してもらうビジネスモデル。
もう1つは、自社で運用しているWebサイトやSNSなどで他社の商品やサービスを紹介し、成果に応じて報酬を得るビジネスモデルです。
本記事は前者ではなく、後者のアフィリエイトマーケティングについて詳しく解説していきます。
アフィリエイトの仕組み
アフィリエイトはリンクを経由して購入や申し込みが発生したとき、ASP(Affiliate Service Provider)を通じて報酬を受け取る仕組みです。
ASPとは、アフィリエイターと広告主を仲介するサービスを指します。
このASPが仲介してくれることで、アフィリエイターも広告主もアフィリエイトに参入できます。
アフィリエイトはビジネスにおいて優れた仕組みであり、成果が発生しなければ広告主は報酬を支払う必要がありません。
成果に応じてアフィリエイターに報酬を支払うため、ムダな広告費を支払わなくて済みます。
また、アフィリエイターにとっても成果1件あたり数千~数万円の報酬を得られるメリットがあり、双方にとってアフィリエイトは魅力的です。
アフィリエイトマーケティングを始めるメリット
アフィリエイトマーケティングを始めるメリットは、以下のとおりです。
- 自社商品がなくてもビジネスを始められる
- 自動的に収入が発生する仕組みを作れる
- 初期投資が少なくて済む
1つずつ解説します。
自社商品がなくてもビジネスを始められる
アフィリエイトは、自社商品がなくてもビジネスを始められます。
他社商品やサービスを紹介することで、手軽に収益源を確保できる点がメリットです。
また、自社商品がなければ商品の開発コストや在庫管理といった負担が発生しません。
そのため、企業が新規事業を展開する際のリスクを抑えられるメリットもあります。
自動的に収入が発生する仕組みを作れる
アフィリエイトマーケティングは仕組みさえ作れると、自動的に収益を生み出せる点がメリットです。
WebサイトやSNS投稿にアフィリエイトリンクを設置し、ユーザーがリンクを経由して商品を購入すると自動的に報酬が発生します。
初期投資が少なくて済む
アフィリエイトはWebサイトやSNSアカウントなどの小コストなツールを利用してマーケティングを展開できるため、初期投資が少なくて済みます。
アフィリエイトマーケティングを始めるデメリット
アフィリエイトマーケティングは多くのメリットがある一方で、以下のデメリットがあります。
- ジャンルによっては競争が激しい
- 収入が不安定な傾向にある
ジャンルによっては競争が激しい
アフィリエイトマーケティングは多くの企業が参入しているため、特定のジャンルでは競争が激しい可能性があります。
例えば、以下のジャンルは競争が激しい傾向にあります。
- 金融
- IT
- 美容
特に、金融はアフィリエイトの報酬単価も高いため、多くの企業が本腰を入れて取り組んでいます。
競争が激しい場合、十分なリソースを投入しないと成果が得られにくいため、多くのコストが発生する点がアフィリエイトマーケティングのデメリットです。
収入が不安定な傾向にある
アフィリエイトマーケティングの収益は、ユーザーの行動や市場動向に左右されます。
例えば、商品の売上が季節やトレンドなどの影響を受ける場合、その変動が企業の収入に直結します。
また、収入が不安定になる原因はユーザーの行動や市場動向だけではありません。
利用しているアフィリエイトプログラムが廃止になり、想定していた収入がなくなる可能性もあります。
アフィリエイトマーケティングの始め方7つの手順
アフィリエイトマーケティングの始め方を解説します。
- コンセプトを明確にする
- 集客の方法を決める
- 利用するASPを決める
- 参入するジャンルを決める
- ジャンルと関連のあるプログラムに参加する
- コンテンツを作成する
- コンテンツの効果を検証・改善する
アフィリエイトマーケティングを始めたい方は、参考にしてみてください。
手順1:コンセプトを明確にする
最初に、コンセプトを明確にしましょう。
アフィリエイトマーケティングにおけるコンセプトとは「誰に、どうなってほしいのか」を考えることです。
例えば、以下のコンセプトが考えられます。
業界 | 「誰に」の例 | 「どうなってほしいのか」の例 |
---|---|---|
美容 | 美容に興味のある20~40代の女性 | 自分の肌や体に合ったスキンケアを選び、美容効果を実感してほしい |
金融 | 資産運用や貯蓄に関心がある30~50代のサラリーマン | 正しい知識を学ぶことで将来の経済的不安を軽くしたい |
IT | ITツールに関心のある中小企業の経営者、Web担当者 | 最適なツールを導入してもらい、業務効率化や生産性向上を実現してほしい |
コンセプトを明確にすると方向性が定まるため、軸がブレることなくアフィリエイトマーケティングを効率的に進められます。
アフィリエイトマーケティングを効率よく進めるためにも、最初にコンセプトを明確にしておきましょう。
手順2:集客の方法を決める
多くのコンバージョンを獲得して収入を増やすためにも、集客を成功させる必要があります。
アフィリエイトマーケティングにおける主な集客方法は「SEO」と「SNS」の2つです。
SEO
SEOとは、検索結果ページの上位に表示させるための対策を指します。
検索結果ページの上位に表示されると目立つため、多くのユーザーのアクセスが期待できます。
集客を成功させるためにも、SEOで安定したアクセスを獲得できるようにしましょう。
SEOのやり方は、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:【初心者OK】SEO対策のやり方を基本からわかりやすく解説
SNS
SEOだけでなく「X」「Instagram」などのSNSを活用して集客すると、より多くのユーザーにリーチできます。
集客を拡大していきたい方は、SEOだけでなくSNSの活用も検討してみてください。
SNSを活用したマーケティングのやり方は、以下の記事で確認できます。
関連記事:SNSマーケティングとは?Webマーケティングとの違いや5つの手法などを解説!
手順3:利用するASPを決める
アフィリエイトに参入するために、利用するASPを決めましょう。
代表的なASPは以下です。
ASPによって取り扱うプログラムの種類や報酬のルールが異なるため、自社商品やサービス、対象とする市場に合ったASPを選びましょう。
どれにしようか迷ってしまう場合は、とりあえずすべて登録しておくことをおすすめします。
上記で紹介したサービスはすべて無料(アフィリエイターとして登録した場合)で利用できるため、登録料や月額利用料などが発生することはありません。
登録するのに時間はかかりますが、無料で利用できるサービスを活用し、アフィリエイトを始める準備を進めてみてください。
手順4:参入するジャンルを決める
参入するジャンルは、自社のビジネスと関連のあるものを選ぶことが大切です。
自社のビジネスと関連のあるジャンルを選ぶことで、自社の強みや専門性を活かせるコンテンツを作成しやすくなります。
例えば、化粧品を販売している企業は「美容ジャンル」BtoB向けのITツールを扱っている会社は「ITジャンル」を選ぶなどが考えられます。
自社のビジネスと関連のあるジャンルを選び、自社の強みや専門性を活かしましょう。
手順5:ジャンルと関連のあるプログラムに参加する
ジャンルと関連のないプログラムに参加すると、コンバージョンを獲得するのが難しくなります。
極端な例ですが、ITジャンルを選択して化粧品のプログラムに参加するのはNGです。
WebサイトやSNSアカウントに訪れたユーザーが知りたいのはITに関する情報であって、化粧品ではありません。
ユーザーにとって不要な情報を伝えると「このサイトに自分の知りたい情報はない」と判断され、すぐに離脱されやすくなります。
すぐに離脱されるほど収益化が難しくなるため、必ずジャンルと関連のあるプログラムに参加しましょう。
手順6:コンテンツを作成する
ジャンルと関連のあるプログラムに参加したあとは、コンテンツを作成します。
企業がアフィリエイトマーケティングで収益化を成功させるには、ユーザーの課題や悩みを解決できる良質なコンテンツを作成することが大切です。
良質なコンテンツはユーザーの満足度を高め、企業への信頼や好感度を向上させます。その結果、アフィリエイトマーケティングの収益化につながります。
アフィリエイトマーケティングを成功させるためにも、ユーザーの課題や悩みを解決できる良質なコンテンツを作成しましょう。
良質なコンテンツを作る方法については、以下の記事で確認できます。
関連記事:オウンドメディア記事の書き方5つの手順!良質な記事を制作するコツと併せて解説
手順7:コンテンツの効果を検証・改善する
コンテンツは一度作成して終わりではありません。
定期的にコンテンツの効果を検証・改善することで、よりコンバージョン率を高められます。
コンバージョン率を高めるためにも、コンテンツを作成するだけでなく検証・改善に着手してみてください。
作成したコンテンツの効果を検証するには「GA4」「Googleサーチコンソール」などのアクセス解析ツールがおすすめです。
上記はGoogleが提供している無料ツールであり、とても無料とは思えないほど役立つ機能を搭載しています。
コンテンツの効果を検証する際に必須のツールといえるため、まだ登録していない方はこの機会に登録しておきましょう。
GA4とGoogleサーチコンソールの登録方法は、以下の記事で確認できます。
コンテンツを改善する際には「ヒートマップ」がおすすめ
ヒートマップとは、Webサイトを訪問したユーザーの行動を可視化できるツールです。
ユーザーの詳細な行動を分析できるため、コンテンツの改善点を洗い出したいときに役立ちます。
ヒートマップを導入していないと「いつも決まった箇所で読者が離脱している」という損失に気づけません。
本来であればコンバージョンにつながったはずのアクセスを捨てていることになるため、Webサイトに投資してきた資金や時間をロスしてしまうでしょう。
損失を防ぎたい方は、ヒートマップの導入をおすすめします。
ヒートマップに興味のある方は、以下の記事を読んでみてください。おすすめのヒートマップツールを紹介しています。
アフィリエイトマーケティングを成功させる3つのコツ
アフィリエイトマーケティングを成功させるコツを解説します。
- ペルソナを設定する
- ジャンルに特化したコンテンツを作成する
- 導線を意識してコンテンツを作成する
1.ペルソナを設定する
ペルソナとは、自社のWebサイトやSNSを訪問するであろう具体的なユーザー像です。
ペルソナを明確にすることで、ユーザーが求めている情報やニーズを把握しやすくなります。
求めている情報やニーズを把握できるほど「ユーザーに刺さるコンテンツ」を作りやすくなり、アフィリエイトマーケティングの収益化につながります。
収益化につなげるためにも、ペルソナを設定しましょう。
ペルソナの設定方法がわからない方は、以下の記事を読んでみてください。ペルソナの設定方法を初心者向けにわかりやすく解説しています。
関連記事:ペルソナ設定の方法を初心者向けにわかりやすく解説【テンプレート付き】
2.ジャンルに特化したコンテンツを作成する
広く浅いコンテンツではなく、ジャンルに特化した専門的で深いコンテンツを作成しましょう。
ジャンルに特化したコンテンツを作成すると、ユーザーが「この企業なら詳しい情報が得られる」と思い、信頼を獲得しやすくなるからです。
金融ジャンルなら金融ジャンル1本で、美容ジャンルなら美容ジャンル1本に絞ります。
いろいろなジャンルに手を出すほど専門性がなくなるため、ジャンルに特化したコンテンツを作成しましょう。
3.導線を意識してコンテンツを作成する
ユーザーがスムーズに商品を購入できる導線設計も重要です。
具体的には、記事内で紹介する商品やサービスを購入してもらいやすくするために、商品ページに飛べるボタンを配置するのが基本です。
また「HPをチェックする」「サービスの詳細を見る」などの短い言葉を活用することで、ユーザーの行動を促すこともポイントです。
導線を意識してコンテンツを作成し、コンバージョン率を高めていきましょう。
アフィリエイトマーケティングについてよくある質問
最後に、アフィリエイトマーケティングについてよくある質問にお答えします。
アフィリエイトマーケティングを勉強するのにおすすめの本は?
アフィリエイトマーケティングを勉強するのにおすすめの本は、以下のとおりです。
アフィリエイトマーケティングの収益化に必要な「ライティング」「SEO」などを学べます。
アフィリエイトに向いている企業は?
アフィリエイトに向いている企業は、以下のとおりです。
向いている企業 | 概要 |
---|---|
金融商品を扱う企業 | 金融商品はFX・不動産投資などの高単価なプログラムが数多くあるため、収益を伸ばしやすい |
保険商品を扱う企業 | 保険商品も単価が高いのでおすすめ。また、比較・ランキング記事も作りやすく、アフィリエイトとの相性が良い |
美容・健康関連の商品を扱う企業 | 美容・健康関連はプログラム数が多いため、豊富なプログラムの中から自社コンテンツに合うものを選べる |
高単価であるほどコンバージョン1件あたりの報酬が増えるため、なるべく単価の高いプログラムを選ぶのがおすすめです。
また、単価だけではなくプログラム数もチェックしてみてください。
プログラムが豊富にあるほど、自社コンテンツに合うものを選びやすくなります。
アフィリエイトマーケティングのまとめ
アフィリエイトマーケティングの基礎知識や始め方などを解説しました。
アフィリエイトマーケティングは「自社商品がなくてもビジネスを始められる」「自動的に収入が発生する仕組みを作れる」などのメリットがあります。
「ビジネスを始めたいけど自社商品がない」「不労所得を得たい」という方は、本記事の内容を参考にしてアフィリエイトマーケティングを始めてみてください。