リスティング広告のクリック率の平均
アメリカの「WordStream社」が2023年に調査したデータによると、業界全体の平均クリック率は6.11%です。
もちろん、狙うキーワードや業界によってクリック率は異なります。
例えば、クリック率がもっとも高い「アパレル/ファッション&ジュエリー」の業界は11.78%です。
クリック率がもっとも低い「弁護士と法律サービス」の4.76%と比べると、7%近くも差があります。
そのため、自社の業界の平均クリック率を参考にするとよいでしょう。
※業界別の詳しいデータはこちらを参考にしてください。
クリック率の計算方法
クリック率の計算方法は下記のとおりです。
クリック率 = クリック数 ÷ 表示回数 × 100
例えば、表示回数が1万回でクリック数が100だった場合、クリック率は1%になります
クリック率は、コンバージョン獲得に向けた目標数値として重要です。
仮に表示回数が多くても、まったくクリックされないとコンバージョンは発生しません。
クリック率を改善することで、多くのユーザーがWebサイトにアクセスし、コンバージョンの獲得につながります。
クリック率が低い原因
ここではクリック率が低い原因について解説します。
- 広告の掲載順位が低い
- 選んだキーワードが不適切
- ユーザーがページに魅力を感じていない
ひとつずつ解説していきます。
広告の掲載順位が低い
広告の掲載順位が低いとユーザーに認知されにくいので、結果としてクリック率が低くなります。
そのため、クリック率を上げたい場合は、広告の掲載順位を上げるのが効果的です。
掲載順位を上げるには、広告ランクの向上が重要です。
具体的には、品質ランクや推定クリック率を改善することで、広告ランクが向上します。
選んだキーワードが不適切
クリック率が低い原因として、選んだキーワードが不適切である可能性があります。
具体的には、提供する商品やサービスとキーワードが合っていないということです。
キーワードが合っていない原因としては、商品やサービスと関連性の低いキーワードで広告を表示しようとして、ミスマッチが発生している可能性があります。
そのため、広告の表示回数が多いわりにクリック率が低い場合は、キーワードの見直しが必要です。
ユーザーがページに魅力を感じていない
クリック率が低い場合、ユーザーがページに魅力を感じていない可能性があります。
ユーザーは自分の悩みを解決してくれるコンテンツを読みたいからです。
そのため、広告文にはユーザーが得られるベネフィットを記載することが大切です。
リスティング広告のクリック率を上げる7つの方法
ここではリスティング広告のクリック率を上げる方法を紹介します。
- ターゲットを絞り込む
- 適切なキーワードを選ぶ
- タイトルで興味を引く言葉や記号を使う
- 広告のマッチタイプを狭める
- 広告表示オプションを利用する
- 広告文を見直す
- 予算を増やす
ターゲットを絞り込む
クリック率を上げるために、ターゲットを絞り込むことが大切です。
ターゲットが広すぎると、ユーザーニーズに合致する施策を展開しにくいからです。
ターゲティングの精度を上げ、ユーザーニーズに答えられる広告を配信する必要があります。
Google広告では地域・性別・年齢などの基本情報から、家族構成や世帯収入といったパーソナルな部分まで絞り込めます。
ターゲットを絞り込み、リスティング広告を効果的に運用しましょう。
適切なキーワードを選ぶ
クリック率を上げるために、適切なキーワードを選ぶ必要があります。
広告に設定しているキーワードと、ユーザーが検索した語句に食い違いがあると、クリック率が低くなる可能性があるからです。
そのため、ターゲットのニーズに合わせたキーワードを選ぶ必要があります。
具体的には、検索クエリ(ユーザーが検索エンジンに入力する語句)を分析することが重要です。
例えば、ダイエットについて知りたいユーザーがターゲットだとすれば、どんな語句で検索したかを分析するのです。
ダイエットの検索クエリは、下記のようなものがあります。
- 「ダイエット サプリ」
- 「ダイエット 食事」
- 「ダイエット プロテイン」
実際「ダイエット サプリ」と検索すると、リスティング広告が表示されました。
検索クエリを参考にして、適切なキーワードを選びましょう。
タイトルで興味を引く言葉や記号を使う
クリック率を大きく左右するのがタイトルです。
思わずクリックしたくなる魅力的なタイトルか否かで、クリック率に差が出ます。
そのため、タイトルで興味を引くために工夫する必要があるのです。
例えば、下記のような方法が考えられます。
- お得感を出す(家計を応援、ご奉仕価格、2点目半額など)
- 限定感を出す(先着10名様、年に一度の大決算セール、お一人様3点限りなど)
- 【】!などの記号を使って目立たせる
上記の方法を用いて、ユーザーがクリックしたくなる魅力的なタイトルを作りましょう。
広告のマッチタイプを狭める
広告のマッチタイプを狭めることで、クリック率の向上が期待できます。
広告のマッチタイプは下記の3種類があります。
マッチタイプの種類 | マッチタイプの説明 |
完全一致 | 登録したキーワードと完全に一致する検索語句、類似パターンに該当する検索語句が表示される |
部分一致 | 登録したキーワードに関連性が高いと判断された場合に表示される |
フレーズ一致 | 登録したキーワードと同じ意味の内容である場合に表示される |
広告配信の再マッチタイプを部分一致に設定している場合、商品やサービスと関係のない広告が配信される可能性があります。
仮に商品やサービスと関係のない広告が表示されていた場合、キーワードの停止やマッチタイプの変更を検討するとよいでしょう。
広告表示オプションを利用する
クリック率を上げたい場合、下記の広告表示オプションを利用するのも効果的です。
- 住所表示オプション
- 価格表示オプション
- 電話番号表示オプション
- コールアウト表示オプション
- アプリリンク表示オプション
- 構造化スニペット表示オプションなど
例えば、通販の場合は価格表示オプション、実店舗の宣伝の場合は住所表示オプションを選ぶなど、広告の内容に合わせて選ぶと効果的です。
ちなみに、6つ目の構造化スニペットとは、広告文に対する補足情報のオプションです。
具体的なサービス内容を表示できるので、クリック率の向上に役立つでしょう。
広告文を見直す
クリック率を上げたいのであれば、広告文を見直す必要があります。
リスティング広告は画像や動画などの視覚情報を利用できないので、ユーザーの興味を引くには広告文の工夫が欠かせません。
例えば、下記の方法が考えられます。
- 実績の詳細な数字を記載する
- 割引率を記載する
- 特典や期間限定を記載する
上記のように、ユーザーに具体的なイメージを持ってもらう言葉を入れるのが大切です。
また、広告分のなかにもキーワードを入れる必要があります。
検索結果ページで検索したキーワードが太字で表示され目立つからです。
広告文を見直し、ユーザーの興味を引く工夫を加えたりキーワードを含めたりして、クリック率を高めましょう。
予算を増やす
クリック率を上げるために、予算を増やすのは有効です。
リスティング広告の枠は検索結果ページの上下に設定されますが、クリックされやすいのはページ上部に表示されている広告です。
そのため、上位表示させるために、競合他社よりも多くの金額を投入するとよいでしょう。
リスティング広告はオークション形式なので、予算が高いほど上位表示されやすい仕組みです。
予算に余裕があれば、広告費の増額を検討してみてください。
リスティング広告クリック率のまとめ
リスティング広告の平均クリック率や、クリック率を上げる方法について解説しました。
リスティング広告の業界全体の平均クリック率は、6.11%です。
平均クリック率を大きく下回る場合は、今回紹介したクリック率を上げる方法を試してみてください。