オウンドメディアの収益モデル
オウンドメディアの収益モデルは、以下の2つがあります。
- 事業貢献モデル
- 広告掲載モデル
順番に解説します。
事業貢献モデル
事業貢献モデルは、オウンドメディアのマネタイズにおいて主流の収益モデルです。
オウンドメディアに訪問した見込み客の事業に貢献することで、マネタイズにつなげます。
例えば、自社商品やサービスを販売するのも事業貢献に該当します。
また、商品販売などの直接的なマネタイズだけでなく、資料請求やお問い合わせなどから間接的にマネタイズする方法も事業貢献モデルです。
広告掲載モデル
広告掲載モデルは、他社商品やサービスをオウンドメディアに掲載してマネタイズする収益モデルを指します。
自社コンテンツを通して商品やサービスが売れると、報酬が得られる仕組みです。
広告掲載モデルはオウンドメディアに集まるアクセスを活用してマネタイズするため、アクセスが多いほどマネタイズしやすいです。
広告を活用して安定的に収益を得ることも可能ですが、広告を掲載しすぎるとユーザーに嫌悪感をもたれる可能性があります。
オウンドメディア運用の目的からズレないように、自社と関連性の高い広告に絞って掲載しましょう。
オウンドメディアで事業貢献してマネタイズする方法
オウンドメディアで事業貢献してマネタイズする方法を解説します。
- 自社商品やサービスの販売
- 資料請求やお問い合わせの獲得
- 見込み客の情報の獲得
- 自社ブランディングによる認知度の向上
自社商品やサービスの販売
事業貢献してマネタイズする方法として一般的なのは、自社商品やサービスの販売です。
ユーザーの悩みや課題を解決できるコンテンツを発信し、その流れで自社商品・サービスを紹介します。
紹介して「この商品は自分の悩みを解決してくれそうだ」と思われると、購入してもらえる可能性が高くなります。
資料請求やお問い合わせの獲得
オウンドメディアで資料請求や問い合わせ件数を増やすことは、マネタイズにつながる可能性があります。
自社商品やサービスをすぐに購入してもらうのではなく、資料請求や問い合わせをしてもらい、信頼関係を構築したあとで購入される流れです。
特に、BtoB向けの商品やサービスは単価が高いため、BtoCと比べて購入されにくい傾向があります。
自社商品やサービスの販売によるマネタイズも重要ですが、資料請求やお問い合わせを獲得し、信頼関係を構築することもマネタイズにおいて大切です。
見込み客の情報の獲得
見込み客の情報を獲得することでマネタイズする方法もあります。
例えば、独自のノウハウをまとめた資料や分析したレポートなど、見込み客に役立つ情報をホワイトペーパーとして作成します。
見込み客がホワイトペーパーをダウンロードする際に名前や会社名、メールアドレスといった情報を入力することで、見込み客の情報を獲得できるのです。
情報を獲得したあとはメールで営業し、自社商品やサービスの購入を促します。
購入されると、マネタイズが成立します。
自社ブランディングによる認知度の向上
オウンドメディアの記事が検索結果の上位に表示されたりSNSでシェアされたりすることで、アクセスが増えて自社の認知度向上につながります。
認知度が向上することで見込み客から信頼されやすくなり、結果として自社商品やサービスが購入されやすくなります。
また、ユーザーの悩みや課題を解決できる質の高いコンテンツを発信することで「〇〇に強い会社」として認知され、見込み客に安心感を与える効果も期待できるでしょう。
オウンドメディアで広告を掲載してマネタイズする方法
オウンドメディアで広告を掲載してマネタイズする方法を解説します。
- アフィリエイト
- SSP
- インフィード広告
- 記事広告
アフィリエイト
アフィリエイトは、WebサイトやSNSなどで商品を紹介し、ユーザーが特定の行動を起こすことで報酬が発生する仕組みです。
特定の行動とは、例えば「商品やサービスの購入」「資料請求」などがあります。
成果が発生したときに報酬が支払われるため「成果報酬型広告」とも呼ばれます。
アフィリエイトを始めるには「ASP」というユーザーと広告主を仲介するサービスを利用する必要があります。
代表的なASPは、以下のとおりです。
それぞれ取り扱っている商材や単価が異なり、購入価格の数%がメディアの収益になります。
SSP
SSP(Supply Side Platform)とは、収益性の高い広告を自動で配信できるツールです。
アフィリエイトなどと比べて収益性は低いですが、運用工数を抑えてマネタイズできる点が魅力です。
SSPの収益性は業種や業界によってバラつきがあり、例えば金融や不動産売買などはクリック単価が高い傾向にあります。
一方、ゲームや漫画といったエンタメ系はクリック単価が低い傾向にあります。
あくまで目安ですが、1PVあたり0.2〜0.3円ほどの収益です。仮に月間10万PVだった場合、2〜3万円ほどの収益を見込めます。
インフィード広告
インフィード広告とは、オウンドメディアのコンテンツの間に表示される広告です。
SSPと比べて単価は低い傾向にありますが、自然な形で広告を表示できるため、ユーザーに嫌悪感を与えにくい点がメリットです。
ただし、広告と知らずにクリックして嫌悪感を与える可能性はあるため、広告を表示させる頻度や設置場所などを慎重に検討する必要があります。
記事広告
記事広告とは、他社商品やサービスを紹介するコンテンツを作成し、コンテンツのPV数を保証することで収益を得る広告を指します。
アフィリエイトと違ってASPを介さずに、直接企業とやり取りするのが特徴です。
報酬は「コンテンツにどれくらいのアクセスが流れているか」によって変わります。
相場は1PVあたり50〜100円ほどで、仮に1万PVを保証できるコンテンツの場合、約50万〜100万円の収益を見込めます。
ただし記事広告の頻度が多くなると、オウンドメディアの信頼性が低下する可能性があるため注意が必要です。
信頼性を失わないためにも関連性の高い商材のみを紹介したり、記事広告を発信する頻度を慎重に検討しましょう。
オウンドメディアのマネタイズを成功させる4つのポイント
オウンドメディアのマネタイズを成功させるポイントを解説します。
- SEOで見込み客を集客する
- LPを活用する
- CTAを作成する
- コンテンツを改善する
オウンドメディアをマネタイズしたい方は、参考にしてみてください。
1.SEOで見込み客を集客する
SEO(Search Engine Optimization)とは、検索結果ページの上位に表示させるための対策です。検索結果ページの上位に表示されると目立つため、見込み客のアクセスが期待できます。
見込み客のアクセスが増えると自社商品やサービスが購入される機会も増えるため、マネタイズにつながるのです。
集客方法はSEO以外にも「YouTube」「Instagram」などのSNSを活用した方法もありますが、オウンドメディアの集客においてはSEOが最も一般的といえます。
実際、BtoBサービスの比較メディア「Utilly」が調査したアンケートによると、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索しているユーザーは、全年代において半数を超えています。
出典:Utilly|10代・20代ではYouTubeがGoogleに次ぐ利用割合に | Web検索サービスに関するアンケート調査
上のグラフを見ても、検索において検索エンジンが人気であるとわかります。
オウンドメディアをマネタイズしたい方は、SEOで見込み客を集客しましょう。
SEOのやり方は、以下の記事で確認できます。
関連記事:【初心者OK】SEO対策のやり方を基本からわかりやすく解説
SEOで安定してアクセスを獲得できるようになると、Web広告に費用を払い続ける必要がなくなります。
2.LPを活用する
LP(ランディングページ)とは、自社商品やサービスを販売することに特化した縦長のページです。
オウンドメディアをマネタイズする際には「SEOなどで集客する→LPへの流入を促す」という手法を採用している企業が多くあり、LPを活用してマネタイズに成功しています。
オウンドメディアのマネタイズを成功させるためにも、LPを作成して積極的に活用しましょう。
LPについては以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある方は参考にしてみてください。
関連記事:ランディングページ(LP)とは?意味やメリット・デメリット、作成のポイントなどを解説
3.CTAを作成する
CTAとは、ユーザーの行動を促す文章やボタンのことです。
例えば、以下のようなCTAがあります。
CTAを作成するとマネタイズにつながりやすくなるため、必ず作成してコンテンツに設置しましょう。
CTAの作り方は、以下の記事で確認できます。
関連記事:CTAボタンのデザインや作り方などをわかりやすく解説!
4.コンテンツを改善する
オウンドメディアのコンテンツは、一度作ったら終わりではありません。
プロでも一度だけで完璧なコンテンツを作るのは難しいため、アクセスや検索順位などのデータを分析しながら定期的に改善する必要があります。
反応を見ながらユーザーが望むコンテンツにしていくほど、アクセスやコンバージョンが増加し、マネタイズにつながります。
コンテンツの改善には「ヒートマップ」がおすすめ
ヒートマップとは、Webサイトを訪問したユーザーの行動を可視化できるツールです。
ユーザーの詳細な行動を分析できるため、コンテンツの改善点を洗い出すのに役立ちます。
ヒートマップを導入していないと「いつも決まった箇所で読者が離脱している」といった損失に気づけません。
本来であればコンバージョンにつながったはずのアクセスを捨てていることになるため、Webサイトに投資してきた資金や時間を失ってしまうでしょう。
損失を防ぎたい方は、ヒートマップの導入をおすすめします。
ヒートマップに興味のある方は「サイトリード」のご利用を検討してみてください。
サイトリードは、コンテンツの効果を測定できる3種類のヒートマップを搭載しています。
ヒートマップを活用して詳細なユーザー行動を分析することで、より効果の高い施策につなげられます。
サイトリードは1,000PV未満のWebサイトであれば、30日間無料でお試しいただけます。
「コスパNo.1のヒートマップツール」とご好評をいただいているサイトリードを、この機会に無料で利用してみてください。
オウンドメディアのマネタイズ成功事例3選
最後に、オウンドメディアのマネタイズ成功事例を紹介します。
- LIGブログ
- ビギナーズ
- 北欧、暮らしの道具店
1.LIGブログ
1つ目に紹介する成功事例は、同社の事業であるWeb制作やコワーキングスペースなどへの送客を目的に運用している「LIGブログ」です。
自社の社員に焦点をあてたコンテンツを発信することで、SEOだけでなくSNSからも多くのアクセスを獲得しています。
また、バナー広告や記事広告などで直接的な収益を得ており、広告掲載モデルとしても参考になる成功事例です。
2.ビギナーズ
2つ目に紹介する成功事例は「趣味と出逢うメディアサイト」をコンセプトにしている「ビギナーズ」です。
「新しい趣味を見つけたい」というユーザーをターゲットにしており、SEOなどからの流入で多くのアクセスを獲得しています。
収益モデルは広告掲載モデルを採用し、コンテンツにアフィリエイトリンクを設置することで収益を得ています。
趣味に必要なツールを探しているユーザーをSEOなどで集客し、アフィリエイトでマネタイズに成功している事例でした。
3.北欧、暮らしの道具店
最後に紹介する成功事例は、株式会社クラシコムが運用している「北欧、暮らしの道具店」です。
北欧、暮らしの道具店は、オウンドメディアとECサイトを合わせたような独特なメディアで、商品を紹介するだけでなくブランディングも実現している点が特徴です。
様々な方法で商品の魅力を伝えるコンテンツを発信しており、ただ商品を紹介するのではなく、店長やバイヤーが執筆しているコラムもあります。
自社商品を紹介するだけで購入されるほど簡単ではないため、上記の施策などを実践して見込み客との距離感を縮める工夫が大切です。
見込み客との距離感を縮める工夫を続けた結果、オウンドメディアのマネタイズに成功しています。
オウンドメディアをマネタイズするために、まずは集客しよう!
オウンドメディアのマネタイズ方法や収益モデルなどを解説しました。
オウンドメディアの収益モデルは「事業貢献モデル」「広告掲載モデル」の2つがあり、事業貢献モデルでマネタイズを目指すのが一般的です。
自社商品を販売したり資料請求を獲得したりすることもマネタイズにおいて重要ですが、見込み客が集まらないと収益は発生しません。
そのため、まずは集客に力を入れましょう。SEOで見込み客を集客する方法について紹介しましたが、SEO以外にも集客する方法はあります。
以下の記事でオウンドメディアの集客方法を解説しているので、参考にしてみてください。