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ABテストとは?メリット・デメリット、やり方やおすすめのツールを紹介

「ABテストに興味があるけど、具体的にどうやればいいのかわからない」という方も多いと思います。 マーケティングの仕事に携わっている方であれば名前は聞いたことがあると思いますが、詳しくはわからないですよね。 本記事では、ABテストのメリット・デメリット、やり方などを解説します。 ABテストを始めようか迷っている方は、参考にしてみてください。

ABテストとは

ABテストとは、複数の選択肢や要素を比較し、どちらがより効果的かを検証する方法です。

2つ以上のバリエーション(AとB)をランダムに分けてユーザーに表示し、クリック率やコンバージョン率などの指標を測定します。

取得したデータを分析してパフォーマンスを比較することで、感覚や勘ではなくデータに基づいて最適な選択肢を特定できます

マーケティングにおけるABテストの重要性

ABテストはマーケティングの現場において活用されており、自社ビジネスの収益に直結する重要なテストです。

広告の文章やボタンなど、ユーザーの行動に影響を与える要素は数多くあります。どの要素が最も効果的かを感覚だけで判断するのは、プロでも容易ではありません。

ABテストを活用することで複数の選択肢を比較し、実際のデータを基に最適なパターンを選べます。


最適なパターンを選ぶことでクリック率やコンバージョン率の向上につながり、収益性が向上します。

ABテストを活用して、自社ビジネスの収益性を高めましょう。

ABテストの種類

ABテストは、以下の4種類があります。

ABテストの種類

概要

適している場面

同一URLテスト

URLを変えずに特定の要素や見た目だけを変えるABテスト

小規模な変更をすぐにテストしたい

多変量テスト

Webページ内にある複数の要素を組み合わせて比較するABテスト

複数の要素を同時に最適化したい

複数ページテスト

比較検討したい要素が複数のWebページにわたる際に利用するABテスト

Webサイト全体のユーザー体験を向上させたい

リダイレクトテスト

Webページに訪れたユーザーを別のURLにリダイレクトしてテストするABテスト

要素や新機能などの導入効果を測定したい

分析したい内容によって適切なテストを選ぶことが大切です。

例えば「小規模な変更をすぐにテストしたい」という場合は同一URLテスト。

「複数の要素を同時に最適化したい」という場合は多変量テストを選ぶと良いでしょう。


なおABテストのなかで一般的なのは、ソースコードの書き換えが不要な同一URLテストです。

どれを選べばいいのかわからない方は、同一URLテストから始めてみてください。

ABテスト3つのメリット

ABテストは、以下のメリットがあります。

  • 統計的な分析が可能になる
  • 結果をリアルタイムで確認できる
  • 自動化が可能になる

統計的な分析が可能になる

ABテストを導入することで、分析作業を簡略化し正確な統計的分析を実施できます

結果をリアルタイムで確認できる

ABテストを導入することで、実験中の結果をリアルタイムで確認できます。

これにより問題があればすぐに対応できるため、素早い改善を実現可能です。

自動化が可能になる

ABテストを導入することで、以下を自動化できます。

  • 実験のセットアップや設定
  • 実験の実施
  • データの収集 など

自動化できると手作業によるエラーを減らせるため、より正確な実験結果を得やすくなります。

ABテスト2つのデメリット

メリットの多いABテストですが、以下のデメリットもあります。

  • PVの少ないサイトには不向き
  • 有意差が認められない場合もある

1.PVの少ないサイトには不向き

アクセスが少なすぎると個人のニーズに左右されやすいため、精度の高い検証ができません。

例えば、10人のサンプル調査と1,000人のサンプル調査では、データの信頼性が大きく変わります。

そのため、PVの少ないサイトにはABテストは不向きです。

Webサイトを開設したばかりの企業は、ABテストによる改善よりもアクセスの増加を優先しましょう。


Webサイトのアクセスを増やす方法は、以下の記事で確認できます。

関連記事:Web集客とは?9つの方法と集客のコツをわかりやすく解説

2.有意差が認められない場合もある

有意差とは、複数の数値間の差が偶然ではなく、意味の有る差であることを表す指標です。

例えば、ボタンの色を赤から緑に変えたことで、コンバージョン率が3%上がったとしましょう。

上記の結果が偶然ではなく、色の変更に起因するものである場合に有意差が認められます。

ABテストしても有意差が認められない場合もあり、AとBの優劣がつけられないまま終わる可能性があります

ABテストのやり方4ステップ

ABテストのやり方を解説します。

  1. ABテストの目標を明確にする
  2. 仮説を基に施策を立案する
  3. 立案した施策を基にABテストを実施する
  4. テストの結果を分析して次の改善策を考える

ステップ1:ABテストの目標を明確にする

最初に「コンバージョンを増やす」というABテストの目的を達成するための目標を明確にしましょう。

例えば、以下の目標が考えられます。

  • アクセスを増やす
  • お問い合わせフォームへの遷移数を増やす
  • ファーストビューの離脱率を下げる
  • CTAボタンのクリック率を改善する など

ABテストは小さな改善1つでコンバージョン率を改善するのは難しいため、複数の目標を設定したうえで改善します。

なお、テストしたいページが複数ある場合は「アクセスが多い」「コンバージョンが多く発生している」などの、改善による影響が大きいページを優先しましょう。

影響の大きいページを少しでも改善できると、収益性が向上しやすくなります。

ステップ2:仮説を基に施策を立案する

闇雲にABテストを実施するのではなく、仮説を基に施策を立案しましょう。

例えば「ボタンを緑に変えるほうが、クリック率が上昇する」のように改善点から予想される仮説を考えます。

仮説を立てる際は、バナーのクリック率やページの離脱率など、実際のデータを活用することが重要です。

データを活用することで仮説の精度が高まり、より効果的な検証を実施できます。

ステップ3:立案した施策を基にABテストを実施する

先ほど考えた施策を基に、ABテストを実施します。

ABテストを実施するには「ABテストツール」が必要になるため、用意しましょう。

おすすめのABテストツールをのちほど紹介するので、このまま読み進めてください。

ステップ4:テストの結果を分析して次の改善策を考える

ABテストを実施したあとは、テストの結果を分析して次の改善策を考えます。

一例として、CTAボタンのテストを実施した場合の例を見てみましょう。

仮説

ボタンの色を変えれば、フォームページへの遷移が増えるのではないか

結果

変更後の方が悪かった

分析

サイトの色みと合わなかったから?

改善策

次はボタンの大きさを変えたテストにしよう

ABテストを実施したことでむしろ数値が悪化したとしても、結果を分析して再びテストすることで改善につなげられます。

どんな結果になったとしてもテストはムダではなく、新しい改善点を見つけられます

継続してABテストを実施し、コンバージョン率の改善につなげましょう。

ABテストの効果を検証する際のポイント

ABテストの効果を検証する際のポイントを解説します。

  • 同時期に検証する
  • 2週間を目安に検証する
  • 1回のテストにつき1箇所のみ変更する

同時期に検証する

ABテストは、複数のパターンを同時に検証することが大切です。

テストの時期がずれると検証結果が時期による変化なのか、ページの変化によるものなのか正しい判断が難しくなり、精度の高い検証結果が得られないからです。

精度の高いデータを取得するためにも、同時期に検証しましょう。

2週間を目安に検証する

A/Bテストの検証期間は、2週間を目安に行うと良いです。

検証期間が短いと平日や休日などでアクセスの差が大きくなり、偏った結果が出やすいからです。

2週間を目安にA/Bテストを行うことで、日々の変動があってもバラつきの少ないデータを取得できます。


ただしアクセスやCV数が少ないページの場合は、2週間ほどでは十分なサンプル数を獲得できない可能性があります。

必要なサンプル数に応じてテスト期間を調整してみてください。

1回のテストにつき1箇所のみ変更する

ABテストを実施する際は、1回のテストにつき1箇所のみ変更することが重要です。

同時に2つ以上の要素を検証すると、どの要素が結果の違いに影響を与えているのか判断が難しくなるからです。

改善策の効果を正しく検証するためにも、1回のテストにつき1箇所のみ変更しましょう。

Webページの改善はABテストだけでは不十分

Webページの改善は、ABテストだけでは不十分です。

詳細なユーザー行動を分析するには「ヒートマップ」が役に立ちます。

ヒートマップとは、Webサイトを訪問したユーザーの行動を可視化できるツールです。

ヒートマップの説明

ユーザーの詳細な行動を分析できるため、コンテンツの改善点を洗い出すのに役立ちます。

ヒートマップを導入していないと「いつも決まった箇所で読者が離脱している」といった損失に気づけません。

本来であればコンバージョンにつながったはずのアクセスを捨てていることになるため、Webサイトに投資してきた資金や時間を捨てているのと同じです。

損失を防ぎたい方は、ヒートマップを導入をしましょう。


ヒートマップに興味のある方は、以下の記事を参考にしてみてください。おすすめのヒートマップを紹介しています。

関連記事:おすすめのヒートマップツール11選を徹底比較!

おすすめのABテストツール3選

最後に、おすすめのABテストツールを紹介します。

  • Juicer
  • SiTest
  • Ptengine

1.Juicer【無料でABテストを実施可能】

出典:Juicer

1つ目に紹介するABテストツールは「Juicer」です。

Juicerは、過去のABテストで最も成果を出したパターンを引き継いでABテストを実施できる点が特徴です。

無料でABテストを実施できますが多変量テストには対応していないため、比較したい要素が複数ある場合は向いていません。

2.SiTest【多機能な点がウリ】

出典:SiTest

2つ目に紹介するABテストツールは、「SiTest」です。

SiTestはABテストだけでなく、ヒートマップやEFO(エントリーフォーム最適化)なども利用できます

ABテストを利用するだけなら無料で利用できるJuicerでも十分ですが、ユーザーの詳細な行動を分析したい方はSiTestの利用を検討すると良いでしょう。

有料ですが無料トライアルがあるため、使いやすさを確認してから契約できます。

3.Ptengine【ノーコードで簡単に利用可能】

出典:Ptengine

3つ目に紹介するABテストツールは「Ptengine」です。

ノーコードで簡単に利用できるため、専門知識のない初心者でもすぐにABテストを始められます

また、Webページの改善に役立つアクセス解析やWeb接客などの機能も搭載しています。

まとめ:ABテストを活用してWebページを改善しよう!

ABテストとは、複数の選択肢や要素を比較し、どちらがより効果的かを検証する方法です。

AとBのパフォーマンスを比較することで、感覚や勘ではなくデータに基づいて最適な選択肢を特定できます。

本記事の内容を参考にしてABテストを活用し、Webページを改善しましょう。


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