Web接客ツールとは
Web接客ツールとは、Webサイトにアクセスしたユーザーに対して実店舗で接客するように対応できるツールです。
具体的には、既存顧客へのサポートやポップアップによるクーポン表示、新規顧客の問い合わせ対応など、さまざまなことができます。
Web接客ツールを駆使すれば、訪問ユーザーの離脱防止や購買率の改善などに役立ちます。
Web接客ツールの必要性
通常のWebサイトでは「ユーザーに合わせたコンテンツを提供するのが難しい」という課題があります。
ほかにも「ユーザーが離脱してしまう」「どの施策に効果が出ているのかわからない」など、さまざまな課題がありました。
そこで、Web接客ツールの出番です。
Web接客ツールならユーザーの属性に合わせておすすめの商品やお得な情報を紹介し、1人ひとりのユーザーに合わせた接客ができます。
Web接客ツールの機能一覧
Web接客ツールの主な機能は以下のとおりです。
機能 | 機能の説明 |
|---|---|
ポップアップの表示 | サイトを訪問したユーザーに対して、行動を促すメッセージを表示できる機能 |
チャットサポート | Web上でユーザーと直接対話することで疑問を解消できる機能 |
自動応答 | よくある質問に対して自動的に応答する機能 |
パーソナライズド | ユーザーの属性や行動などによって、表示させる内容を変えられる機能 |
行動の追跡と分析 | サイトを訪問したユーザーの行動を追跡し、データを分析する機能 |
プッシュ通知 | プッシュ通知をして離脱を防ぐ機能 |
アンケート機能 | アンケートや調査をWebサイト上で実施できる機能 |
メールマーケティング | メールでユーザーとコミュニケーションをとり、関係を強化できる機能 |
A/Bテスト | 行動を促すメッセージを比較テストし、コンバージョン率の高いメッセージを把握できる機能 |
Web接客ツールの種類によっては搭載していない機能もあるため、契約する前に自社に必要な機能があるかを確認しておきましょう。
Web接客ツールを導入する3つのメリット
Web接客ツールを導入する3つのメリットを解説します。
- 顧客満足度が向上する
- セール情報やクーポン配信で購買率が向上する
- チャットボットやポップアップ通知で離脱率を改善できる
Web接客ツールを導入しようか検討中の方は、参考にしてみてください。
1.顧客満足度が向上する
1つ目のメリットは、顧客満足度の向上です。
従来の対応手段であった電話やメールだと対応が遅れ、ユーザーにストレスを与えるリスクがあります。
一方、Web接客ツールの「チャット機能」を利用すればユーザーはすぐに疑問を解決できるため、顧客満足度の向上につながります。
2.セール情報やクーポン配信で購買率が向上する
2つ目のメリットは、セール情報やクーポン配信による購買率の向上です。
顧客の行動履歴や購買履歴を分析し、1人ひとりに合った接客を実現することで、購買率の向上につながります。
具体的な施策としては、顧客ごとに異なるポップアップ形式のセール情報や、クーポンを表示させる方法が考えられます。
購買率の向上を目指す企業に、Web接客ツールの導入はおすすめです。
3.チャットボットやポップアップ通知で離脱率を改善できる
3つ目のメリットは、チャットボットやポップアップ通知で離脱率を改善できることです。
顧客が知りたい情報の提供が遅れるほど、離脱される可能性が高くなります。チャットボットを利用すれば、顧客が知りたい情報を迅速に提供できます。
また、ユーザーがWebサイトを離脱しようとするタイミングでセールやクーポンなどの情報を表示し、離脱を防ぐことも可能です。
Web接客ツールを導入する2つのデメリット
Web接客ツールを導入する2つのデメリットを解説します。
- 導入や運用するのに費用がかかる
- ユーザーによっては不快感を与えるケースがある
Web接客ツールを導入しようか迷っている方は、メリットだけでなくデメリットも考慮したうえで導入を決めると良いでしょう。
順番に解説していきます。
1.導入や運用するのに費用がかかる
1つ目のデメリットは、導入や運用するのに費用がかかることです。
Web接客ツールは自社が所有しているサイトの売上を伸ばすのに効果的な機能がそろっていますが、収益を費用が上回れば赤字となります。
先行投資という見方もできますが、赤字が続くのは避けたいところでしょう。そのため、Web接客ツールを導入する前に、費用対効果を確認しておくことをおすすめします。
導入を検討しているWeb接客ツールの料金を確認し、費用対効果の高いツールを選ぶと良いでしょう。
2.ユーザーによっては不快感を与えるケースがある
2つ目のデメリットは、ユーザーによっては不快感を与えるケースがあることです。
Web接客ツールはユーザーにとって役に立つ接客を提供できますが、誰しもが好意的に捉えられるとは限りません。ポップアップやバナーなどを「邪魔だな」と考えるユーザーもいるのです。
実際、筆者がGoogleで「ポップアップ広告 邪魔」で検索したところ、月間検索数が30ありました（2024年9月時点）。
このように、ユーザーによっては不快感を与えるケースがあるのです。
なんとなくポップアップ機能を利用するのではなく、ポップアップの内容や表示するタイミングなどを考慮して設定する必要があります。
Web接客ツールの種類
Web接客ツールは以下の3種類があります。
- チャット型
- ポップアップ型
- ハイブリッド型
それぞれ特徴が異なるため、違いを押さえておきましょう。
チャット型
チャット型は、Webサイトを訪問したユーザーに対して、チャットボットを使って自動応答できるツールです。
すべての顧客に対応する必要がなくなるため、問い合わせ対応の効率化につながり、オペレーターの負担が軽減されます。
ボットで解決できない場合は、待機しているオペレータにチャットをつなぐことも可能です。
「顧客とのコミュニケーションを強化し、顧客満足度を向上させたい」という方は、チャット型のWeb接客ツールがおすすめです。
ポップアップ型
ポップアップ型は、Web画面上におすすめの商品やお得な情報を表示できるツールです。
ユーザーの興味関心・購買履歴など、Webサイト内での行動に合わせてキャンペーンやクーポンを最適なタイミングで表示できます。
主に顧客獲得につなげる営業や、マーケティングで利用されます。
ハイブリッド型
ハイブリッド型とは、チャット型とポップアップ型の両方の機能を搭載したツールです。
機能が豊富にあり、営業やマーケティングだけでなくカスタマーサポートでも利用されます。
ただし、機能が充実している分、料金が高い傾向があります。
そのため、運用体制や費用対効果を確認し、慎重に検討したうえで導入を決めると良いでしょう。
チャット型でおすすめのWeb接客ツール3選
ここでは、チャット型でおすすめのWeb接客ツール3選を紹介します。
- チャネルトーク
- チャットプラス
- Zendesk
1.チャネルトーク
運営会社 | 株式会社チャネルコーポレーション |
料金 | ・無料プラン |
契約期間 | 月契約（14日間の無料トライアルあり） |
導入実績 | 148,799社が利用 |
特長 | ・AIがテキストを自動解析し、カテゴリを自動でおすすめしてくれる |
1つ目に紹介するチャット型のWeb接客ツールは「チャネルトーク」です。
チャネルトークは、Webチャットやチャットボット機能がメインのWeb接客ツールです。既存の顧客情報を連動させ、チャネルトーク1つで簡単に管理できます。
また、無料プランが用意されているため「試しに使ってみたい」という方にもおすすめのツールです。
チャネルトークの口コミ
チャネルトークの導入で、世界のお客様へより迅速かつ丁寧なカスタマーサービスをお届けすることが可能になりました。
引用：チャネルトーク
効率的なCRMマーケティングが可能になりました。また、お客様の状況をより理解して対応できるので顧客満足度UPに繋がっています。
引用：チャネルトーク
2.チャットプラス
運営会社 | チャットプラス株式会社 |
料金 | 1,980円～/月 |
契約期間 | 月契約と年契約（10日間の無料トライアルあり） |
導入実績 | 1万社以上 |
特長 | ・導入コストが業界最安値 |
2つ目に紹介するチャット型のWeb接客ツールは「チャットプラス」です。
導入コストが業界最安値のWeb接客ツールで、月額1,980円で利用できます。業務を自動化し、売上アップやコスト削減に貢献。
また、導入から30日間サポートがあるため、使い方がよくわからない方でも安心です。
3.Zendesk
運営会社 | 株式会社Zendesk |
料金 | 1ユーザーあたり月額55＄～ |
契約期間 | - |
導入実績 | docomo・DeNAなど |
特長 | ・AI搭載型ボットで24時間年中無休のサポートを実現 |
3つ目に紹介するチャット型のWeb接客ツールは「Zendesk」です。
「LINE」「Facebook」などの幅広いチャネルの一元管理に対応。
AI搭載ボットが顧客からの問い合わせ内容を理解して、関連するFAQ記事を自動で紹介してくれます。
また、チャットでの問い合わせ件数やボットの解決率など、さまざまなデータを分析できます。分析したデータを基に、顧客対応の改善を進めることが可能です。
ポップアップ型でおすすめのWeb接客ツール3選
ポップアップ型でおすすめのWeb接客ツール3選を紹介します。
- サイトリード
- Ptengine
- CODE Marketing Cloud
1.サイトリード
運営会社 | 株式会社N1テクノロジーズ |
料金 | 合計1,000IMPまで無料 |
契約期間 | 1ヵ月・3ヵ月・6ヵ月・年間から選択可能 |
導入実績 | 4,000社以上 |
特長 | ・離脱防止ツール搭載 |
1つ目に紹介するポップアップ型のWeb接客ツールは「サイトリード」です。
サイトリードは、離脱率改善に役立つ「離脱防止ポップアップ」を搭載しています。
離脱防止機能が充実しているだけでなく、3種類のヒートマップを利用可能です。ヒートマップとは、サイトを訪問したユーザーの行動を可視化できるツールを指します。
具体的には、設置してあるボタンをクリックした回数や熟読している箇所などを分析できます。
ヒートマップは、コンバージョン率（CVR）や直帰率などを改善するのに効果的なツールです。
【ヒートマップはこんな方におすすめ】
- 自社サイトのCVRを改善して売上を伸ばしたい
- 直帰率や滞在時間を改善して、自社コンテンツのSEO評価を高めたい
- 自社サイトの利便性を改善してリピート訪問を増やしたい
上記に該当する方は、サイトリードのご利用を検討してみてください。
今だけ「30日間無料クーポン」をプレゼントしています。クーポンをご利用になりたい方は、こちらからLINEにご登録ください。
サイトリードの口コミ
SEO対策で使える激アツヒートマップツール🔥
— 増田陽 (@Yoh_Masuda) June 1, 2022
「賢瓦」
☑︎とにかく安い（相場数万円のところ5千円以下）
☑︎ワンクリックでABテストができる
☑︎離脱防止機能やカウントダウン機能がかなり優秀
コスパ良すぎるのでマジでおすすめです🙋♂️
こういうおすすめツールは定期的に紹介していきます🙋♂️ pic.twitter.com/WlXYGYF9ce
あくつさん@Akutsu_WebMKTGにオススメのヒートマップを教えてもらいました！
— ななみん│ChatGPT×SNS集客 (@nanamincrear) July 13, 2023
その名も「賢瓦ヒートマップ」
・スクロールヒートマップ
・クリックヒートマップ
・アテンションヒートマップ
の3種類が使えます！
コースも色々ありますが、Masterの3,588円/月がいいよと教えてもらいました✌… pic.twitter.com/r1mIT6OuKy
※「賢瓦」とは、サイトリードの前の商品名です。
2.Ptengine
運営会社 | 株式会社Ptmind |
料金 | 月額6,578円 |
契約期間 | 月払いと年払いから選択可能 |
導入実績 | ビックカメラ・GEO・SUBARUなど |
特長 | ・サイト解析やA/Bテストをノーコードで利用可能 |
2つ目に紹介するポップアップ型のWeb接客ツールは「Ptengine」です。
サイト解析やA/Bテストなどの機能をタグ1つ設置するだけで、すべてノーコードで利用可能です。
簡単さと早さをウリにしており、サイト改善に慣れていない初心者の方でも秒単位で施策を開始できます。
Ptengineの口コミ
ウェブサイト上のポップアップバナーを素早くスピンアップして管理するための優れたツールです。
引用：Ptengine
日々ABテストのレポートや、更新したサイトのインサイトチェックができ、改善点を見つけやすい
引用：Ptengine
3.CODE Marketing Cloud
運営会社 | 株式会社エフ・コード |
料金 | 要問合せ |
契約期間 | -（14日間の無料トライアルあり） |
導入実績 | 500社以上 |
特長 | ・ユーザーのサイト内行動を分析し、精度の高い接客を実現 |
3つ目に紹介するポップアップ型のWeb接客ツールは「CODE Marketing Cloud」です。
ユーザーのサイト内行動を分析し、精度の高い接客を実現しています。EC・不動産・人材など、業界別に最適化した接客テンプレートを有しているのが特長。
専門知識がない方でも、指定された項目を入力するだけで簡単にWeb接客の仕組みを構築できます。
ここまで、ポップアップ型でおすすめのWeb接客ツールを紹介してきました。
「離脱防止ポップアップに興味がある」という方は、以下の記事がおすすめです。離脱防止ポップアップを搭載したツールを詳しく解説しています。
ハイブリッド型でおすすめのWeb接客ツール4選
ハイブリッド型でおすすめのWeb接客ツール4選を紹介します。
- KARTE
- Flipdesk
- Sprocket
- SYNALIO
1.KARTE
運営会社 | 株式会社プレイド |
料金 | 要問合せ |
契約期間 | - |
導入実績 | 三菱UFJ銀行・freee・SUUMOなど |
特長 | ・よくある質問へのFAQを最初に顧客に案内し、サポートコストを低減できる |
1つ目に紹介するハイブリッド型のWeb接客ツールは「KARTE」です。
ユーザーの過去の行動を独自の技術で解析し、どのようなユーザーが来訪しているかをリアルタイムで可視化できます。
解析した情報を基にユーザーの興味に合った商品をおすすめしたり、質問にチャットで適切に対応したりすることが可能です。
2.Flipdesk
運営会社 | 株式会社マテリアルデジタル |
料金 | 5万円/月(80万PVまで) |
契約期間 | 最低利用期間3ヵ月 |
導入実績 | Chatwork・A8.net・dodaなど |
特長 | ・人気・売れ筋ランキングページで離脱を防止し、購買意欲UP |
2つ目に紹介するハイブリッド型のWeb接客ツールは「Flipdesk」です。
Flipdeskは、ユーザーに応じた販促と接客を実現しています。ユーザーの行動データを収集・蓄積し、各ユーザーに合わせて最適な接客を提供。
ポップアップはページ全体をグレーアウトし、画像やHTMLを表示します。
出典：Flipdeskの機能
3.Sprocket
運営会社 | 株式会社Sprocket |
料金 | 要相談 |
契約期間 | 1年 |
導入実績 | パナソニック・すかいらーく・花王など |
特長 | ・平均CVR改善率148.3％ |
3つ目に紹介するハイブリッド型のWeb接客ツールは「Sprocket」です。
平均CVR改善率148.3％と、CVR改善において実績があります。
ユーザーの行動データを分析し、最適なタイミングでWebサイト上にポップアップを表示することで、CVRの改善が可能です。
4.SYNALIO
運営会社 | 株式会社ギブリー |
料金 | マーケティングプラン：15万円/月 |
契約期間 | 1年(7日間の無料トライアルあり) |
導入実績 | 1,000社以上 |
特長 | ・ドラッグ＆ドロップで簡単にチャットボットを作成可能 |
4つ目に紹介するハイブリッド型のWeb接客ツールは「SYNALIO」です。
SYNALIOは、ドラッグ＆ドロップで簡単にチャットボットを作成できます。ユーザーのサイト内行動を分析し、1人ひとりのユーザーに合わせてポップアップを表示することも可能です。
今回紹介するツールのなかでもっとも料金が高額ですが、7日間の無料トライアルが用意されています。
興味のある方は無料トライアルを利用すると良いでしょう。
Web接客ツール4つの比較ポイント
最後に、Web接客ツール4つの比較ポイントを解説します。
- タイプ
- プラン・料金
- 機能
- サポート体制
ツール選びの参考にしてみてください。
1.タイプ
まずは、Web接客ツールを導入する目的を明確にしましょう。
目的を明確にすれば、自社にとって最適なWeb接客ツールを見つけやすくなります。
以下の表に目的ごとにおすすめのWeb接客ツールをまとめたので、参考にしてみてください。
導入目的 | おすすめするWeb接客ツール |
顧客とのコミュニケーションを強化し、顧客満足度を向上させたい | チャット型がおすすめ |
サービスの申し込みや購入など、営業やマーケティングを強化したい | ポップアップ型がおすすめ |
カスタマーサポートやマーケティングなど、幅広く利用したい | ハイブリッド型がおすすめ |
2.プラン・料金
Web接客ツールを導入する目的を決めたあとは、各サービスの料金を比較しましょう。
Web接客ツールの料金や初期費用は、機能やプランなどによって異なります。なかには無料プランのサービスもありますが、利用できる機能には制限があります。
また、オプション機能を追加できるツールもあるため、費用対効果を確認して選ぶと良いでしょう。
3.機能
Web接客ツールには「シナリオ作成」「クーポン配信」「ABテスト」など、さまざまな機能があります。
マーケティングやカスタマーサポートなど、自社の目的を達成するのに必要な機能を見極めたうえでツールを選んでみてください。
4.サポート体制
運用中にわからないことが出たときに、どのようなサポートを受けられるかを確認しておくことをおすすめします。
目的を達成するためには、Web接客ツールを導入するだけでは不十分です。導入したツールを活かすためにも、サポート体制が万全であるかは重要です。
ツールを導入する前にサポート体制を確認し、サポートの手厚いツールを導入すると良いでしょう。
まとめ：Web接客ツールを導入して収益性を向上させよう！
Web接客ツールの基礎知識や、おすすめツールなどについて解説しました。Web接客ツールを導入することで、カスタマーサポートの業務効率化や、購買率の向上などが期待できます。
自社にとって最適なツールを選ぶためにも、まずは「ツールを導入して何を実現したいのか」という目的から考えてみると良いでしょう。
本記事の内容を参考にして、Web接客ツールの導入を検討してみてください。