SEOにおけるキーワード選定の重要性
「キーワード選定なんて、やる意味があるの?」と思う方がいるかもしれません。
たしかに、キーワードを選定しなくても手当たり次第に記事を書くことは可能です。
しかし、無計画に記事を量産してしまうと、以下の弊害が発生します。
- 必要のない記事を書いて時間が無駄になる
- コンテンツの構造がわかりにくくなる
- 作った記事同士で順位を争ってしまう(カニバリゼーション)
選定作業をめんどくさく感じるかもしれませんが、上記のようなことが起こるほうがずっとめんどくさいでしょう。
SEOで成功するためにも、次で紹介するキーワード選定をおこなうことをおすすめします。
SEOキーワード選定4つの手順【初心者向け】
SEOキーワード選定は、以下の手順でおこないます。
- ビッグキーワードを決める
- ミドルキーワードを決める
- ツールを使ってロングテールキーワードを探す
- 探したロングテールキーワードを選別する
手順に沿って1つずつ解説していきます。
手順1:ビッグキーワードを決める
最初に、検索上位を狙うビッグキーワードから決めます。
例えば、クレジットカードで検索上位を狙うなら「クレジットカード」ブログで検索上位を狙うなら「ブログ」というビッグキーワードになります。
ビッグキーワードは、後述するロングテールキーワード(3~4語のキーワード)を探す際の軸になるので、軸を最初に決めておきましょう。
手順2:ミドルキーワードを決める
ビッグキーワードが決まったら、次はミドルキーワード(2~3語のキーワード)を決めましょう。
「GetKeyword」「ruri-co」などのキーワード選定ツールを使い、ビッグキーワードを調べます。
今回はGetKeywordを使って「クレジットカード」と入力してみます。
入力するとクレジットカードに関連したキーワードが出るので、そのなかからミドルキーワードを決めてください。
今回は「クレジットカード おすすめ」を選んだとして、話を進めます。
手順3:ツールを使ってロングテールキーワードを探す
先ほど選んだ「クレジットカード おすすめ」を、GetKeywordで検索します。
検索したら、検索ボリュームや競合性を参考にして、ロングテールキーワードを決めましょう。
手順4:探したロングテールキーワードを選定する
最後に、検索意図(ユーザーが検索した目的)が重複しているロングテールキーワードを選別します。
選別しないと「カニバリゼーション」という、作成した記事同士で順位を争う現象が起こるので、選別は必ずおこないましょう。
以下のように、キーワードをコピーしてエクセルやスプレッドシートに貼り付けると、選別作業がしやすいです。
貼り付けたら、検索意図が重複しているキーワードの選別作業をおこないます。
選別作業のコツとして、書くキーワードと書かないキーワードを色分けするのがおすすめです。
例えば、書きたいキーワードは緑、書かないキーワードは灰色、未定のキーワードは色を塗らないなどが考えられます。
書きたいキーワードを緑で塗り、検索意図が重複しているキーワードを灰色で塗ってみました。
選定したSEOキーワードを入れる場所
ここでは、選定したキーワードを設定する場所について解説します。
- タイトル
- 見出し
- メタディスクリプション
タイトル
キーワードを設定する場所においてもっとも重要です。
タイトルにキーワードを設定するポイントは、なるべくキーワードを左側に配置することです。
ユーザーは左側からタイトルを読むので、右側に配置するとキーワードが目に入らない可能性があります。もちろん、左側に配置すると不自然なタイトルになるなら、無理に左側に配置する必要はありません。
自然な形でキーワードを左側に配置しましょう。
【関連記事】SEOに効果的なタイトルの付け方7つのコツ!例文を交えてわかりやすく解説
見出し
キーワードは見出しにも設定しておきましょう。
例えば「筋トレ 初心者」というキーワードを選んだとすると、見出しは以下のようになります。
- h2:筋トレ初心者にオススメのトレーニング3選
- h3:腕立て伏せ
- h3:腹筋
- h3:スクワット
h2にキーワードを入れて、h3で詳細を解説します。
メタディスクリプション
タイトルや見出しと比べると重要度は低いですが、クリック率(CTR)のアップが期待できるので、設定しておくことをおすすめします。
メタディスクリプション(meta description)とは、タイトル下に表示される記事の概要文のことです。
記事を読むかの基準としてタイトルと同様に用いられており、Googleもメタディスクリプションを設定する重要性を指摘しています。
メタ ディスクリプションは、ユーザーが見るページには表示されないため放置されがちですが、質の高い説明は Google の検索結果に表示されることがあり、検索トラフィックの質と量の改善に大いに役立つ可能性があります。
引用:Google検索セントラル|検索結果のスニペットを管理する
「メタディスクリプションの書き方がよくわからない」という方は、以下の記事を読んでみてください。
SEOキーワードの入れすぎはNG
キーワードを入れるのはSEOにおいて必須ですが、入れすぎるのはNGです。
キーワードは、ひとつの記事に対して1つ入れるのがベストです。
「筋トレ 初心者」というキーワードを狙っていると想定して、悪い例と良い例を見てみましょう。
- 悪い例:筋トレ初心者必見!おすすめの食事メニュー・筋トレプログラム・ダンベルを紹介
- 良い例:筋トレ初心者必見!基礎的な5つのトレーニングメニューを紹介
悪い例はキーワードを入れすぎて、何を伝えたいのかわかりにくいです。
また、ユーザーが知りたくもない情報を書いてしまうと、SEOの観点から見てもマイナスです。
キーワードは、ひとつの記事に対して1つ入れるようにしましょう。
SEOキーワード選定3つのコツ
ここでは、SEOキーワード選定のコツを解説します。
- 検索上位記事を参考にしてキーワードを選定する
- 選定したキーワードを管理する
- ロングテールキーワードから書く
検索上位記事を参考にしてキーワードを選定する
ツールを利用したキーワード選定のやり方を先ほど解説しましたが、何回かキーワード選定をしていると「本当にこのキーワードでいいのかな?」と疑問が出てくると思います。
選定したキーワードをいざ書いてみても、まったくアクセスがないことも多いです。自分で選定したキーワードに自信がもてないようであれば、検索上位記事を参考にしてキーワードを選定するのもアリです。
例えば「Ubersuggest」「ラッコキーワード」などのツールで、検索上位記事の流入キーワードを調査できます。
検索上位記事の流入キーワードで、アクセスの多い記事を参考にしてキーワードを選定するのがおすすめです。
自分の選んだキーワードに自信のもてない方は、検索上位記事を参考にしてみてください。
選定したキーワードを管理する
選定したキーワードは「Excel」や「Googleスプレッドシート」などで管理しましょう。
管理しておけば「どのキーワードから書くべきか」「どのキーワードを書いたか」などを把握しやすくなります。
SEOを効率よく進めるためにも、選定したキーワードを管理してみてください。
ロングテールキーワードから書く
キーワードを選定したあとに、ビッグキーワードから書くのか、それともロングテールキーワードから書くのか迷うと思います。
どちらから書いても問題ないのですが、初心者はロングテールキーワードから書くことをおすすめします。
ビッグキーワードは競合が強いので、初心者が頑張ったところで検索上位を獲得するのは難しいからです。
反対に、ロングテールキーワードは競合のレベルも下がるので、検索上位を獲得しやすいです。
そのため、初心者はロングテールキーワードから書くことをおすすめします。
SEOキーワードを選定するなら知っておきたい種類と分類
ここでは、SEOキーワードを選定するなら知っておきたい種類と分類を解説します。
SEOキーワード選定の基礎知識となるので、基本を押さえておきましょう。
SEOキーワードの種類
SEOキーワードの種類は、以下のとおりです。
- ビッグキーワード
- ミドルキーワード
- ロングテールキーワード
1つずつ解説していきます。
ビッグキーワード
ビッグキーワードとは、検索ボリュームが1万以上の1~2語のキーワードです。
例えば、以下はビッグキーワードとなります。
- seo:検索ボリューム49,500
- ブログ 始め方:検索ボリューム18,100
- wordpress:検索ボリューム90,500
検索ボリュームの多いビッグキーワードで検索上位を獲得できると、多くのアクセスを見込めます。
そのため、大企業も数多く参入している難易度の高いキーワードです。
【関連記事】ビッグキーワードとは。上位表示するコツやメリットデメリット紹介!
ミドルキーワード
ミドルキーワードとは、検索ボリュームが1,000~1万のキーワードです。
【ミドルキーワードの例】
- seo とは わかりやすく:検索ボリューム1,600
- ブログ 始め方 無料:検索ボリューム2,400
- wordpress 使い方:検索ボリューム4,400
ロングテールキーワードとビッグキーワードの中間にあたり、難易度としては普通です。
ビッグキーワードと比べれば、個人ブロガーでも検索上位を狙えます。
ロングテールキーワード
ロングテールキーワードとは、検索ボリュームが1,000以下のキーワードを指します。
【ロングテールキーワードの例】
- seo とは 初心者:検索ボリューム320
- ブログ 始め方 スマホ:検索ボリューム720
- wordpress 使い方 固定ページ:検索ボリューム70
企業も参入しているものの、個人ブロガーが多く参入しているキーワードです。
各キーワードの特徴を以下の表にまとめたので、参考にしてみてください。
キーワードの種類 | 検索ボリューム | キーワード数 |
ビッグキーワード | 10,000以上 | 1~2語 |
ミドルキーワード | 1,000~10,000 | 2~3語 |
ロングテールキーワード | 1,000以下 | 3~4語 |
【関連記事】ロングテールキーワードとは?検索上位を獲得できる選び方やおすすめのSEOツール5選を紹介
SEOキーワードの分類
SEOキーワードの分類は以下のとおりです。
- Knowクエリ
- Doクエリ
- Goクエリ
- Buyクエリ
Knowクエリ
Knowクエリとは、ユーザーが何かを知りたいときに検索されるクエリです。
【Knowクエリの例】
- キーワードとは
- キーワード選定とは
- キーワード選定 ツール 無料
意味のわからない言葉を調べたり、新しい知識を学びたいときなどに検索されます。
Doクエリ
Doクエリは、ユーザーが何かをしたいときに検索されるクエリです。
【Doクエリの例】
- キーワード選定 やり方
- ブログ 始め方
- wordpress 開設
商材を売りやすいですが、競合も強い難易度の高いクエリです。
Goクエリ
Goクエリは、特定のサイトや行きたい場所を調べるときに検索されるクエリです。
【Goクエリの例】
- メルカリ
- 北海道 観光
- 堀 ちえみ ブログ
Buyクエリ
Buyクエリは、ユーザーが何かを購入したいときに検索するクエリです。
【Buyクエリの例】
- ブログ 本 おすすめ
- ウォーターサーバー 比較
- パソコン 安い
購入する前におすすめの商品を調べたり、商品を比較したりしたいときに検索されます。
検索上位を獲得できるとコンバージョンが発生しやすいクエリなので、競合が多いです。
完全無料で使えるSEOキーワード選定ツール3選
ここでは、完全無料で使えるキーワード選定ツールを紹介します。
- GeyKeyword
- ruri-co
- 再検索キーワード調査ツール
GeyKeyword
「GetKeyword」は、関連ワードや競合性(SEO難易度)を同時に取得できるツールです。関連ワードを取得できるだけでなく、検索ボリュームや検索数の増減まで確認できます。
無料で使えるとは思えないほど利便性の高いツールですが、回数制限があり一日4回までしかキーワードを検索できません。
回数無制限でキーワードを調べたい方は、次で紹介する「ruri-co」がおすすめです。
ruri-co
「ruri-co」は、関連キーワードや検索ボリュームを無料で取得できるツールです。
キーワードを無料で取得できるだけでなく、類似率の高いキーワードを取得することもできます。
類似率の高いキーワードを分析すればユーザーのニーズを把握することにつながるので、コンテンツを作る際に参考になります。
再検索キーワード調査ツール
「再検索キーワード調査ツール」はその名のとおり、ユーザーが再検索したキーワードを調べられるツールです。
再検索キーワードを調べることで、ユーザーの知りたい情報を網羅的にまとめられます。
キーワードを再検索しているということは、知りたかった情報を得られなかった可能性が高いと考えられます。
ユーザーが知りたいと思っている情報を提供するためにも、再検索キーワード調査ツールを利用してみてください。
一部有料のSEOキーワード選定ツール2選
ここでは、一部有料のキーワード選定ツールを紹介します。
- ラッコキーワード
- キーワードプランナー
機能制限に抵抗のある方は、有料版での契約をおすすめします。
ラッコキーワード
「ラッコキーワード」は、サジェストキーワードを取得できるツールです。
サジェストキーワードの取得は無料(回数制限あり)ですが、有料版でないと検索ボリュームは調べられません。
そのため、検索ボリュームも知りたい方は有料版で契約しましょう。
ちなみに、ラッコキーワードは「Q&Aサイト」というメニューから「Yahoo!知恵袋」「教えて!goo」などのQ&Aサイトの質問を見られます。
キーワードを取得できるだけでなく、ユーザーの悩みや疑問もわかるので、コンテンツ作りの参考になります。
キーワードプランナー
「キーワードプランナー」は、Googleが提供しているツールです。
基本的に無料で使えますが、無料版だと「1万~10万」「100~1000」など、ざっくりとした数字しかわかりません。
正確な数字を見たい方は、Googleに広告出稿する必要があります。
SEOキーワード選定でよくある質問
最後に、SEOキーワード選定でよくある質問にお答えします。
SEOキーワードとメタキーワードの違いは?
SEOキーワードとメタキーワードの違いは、以下のとおりです。
配置場所 | SEOキーワード:タイトル・見出しなど |
SEO効果 | SEOキーワード:あり |
検索エンジンに情報を伝える役割がある点では同じですが、配置場所やSEO効果などに違いがあります。
現在ではメタキーワードにSEO効果はないので、SEO対策でメタキーワードを意識する必要はありません。
参考記事:Google検索セントラル|Googleはウェブランキングにキーワードメタタグを使用しません
SEOのキーワード数は何個までが適切ですか?
1ページ1キーワードが基本です。
例えば「ブログ 始め方」というキーワードを狙っているのに「ブログ 書き方」も入れるのはおすすめしません。
検索意図がそれぞれ異なると、検索エンジンの評価が下がる可能性が高いからです。
そのため「ブログ 始め方」と「ブログ 書き方」のページを分けることをおすすめします。
SEOキーワード選定の手順まとめ
キーワードを選定する手順についてまとめます。
- キーワード選定の手順
- ビッグキーワードを決める
- ミドルキーワードを決める
- ツールを使ってロングテールキーワードを探す
- 探したロングテールキーワードを選別する
選別する際のポイントは、検索意図が重複しているキーワードを除外することです。
キーワード選定はブログを運営するうえで避けて通れないので、この記事の内容を参考にして実践してみてください。
キーワード選定以外のSEO対策を実践したい方は、以下の記事も読んでみてください。