競合分析とは
競合分析とは、自社や競合の強みや弱みなどを分析し、競争優位点を導き出すためにおこなう調査を指します。
競合分析を通じて、競合他社の戦略やアプローチを分析し、マーケティング戦略の改善に活かすことが可能です。
市場におけるシェアや全体の関係を調査し、自社や競合の情報を分析・比較をおこない、自社が市場でどのような立場にあるのか、強みと弱みを分析し、競争に勝つことが競合分析の目的です。
競合分析で使えるフレームワーク
ここでは競合分析で使えるフレームワークについて解説します。
- SWOT分析
- 3C分析
- 4C分析
- 4P分析
SWOT分析
SWOT分析は、以下4つの頭文字を取ったフレームワークです。
- 強み(Strengths)
- 弱み(Weaknesses)
- 機会(Opportunities)
- 脅威(Threats)
自社の強みと弱み(内部環境)、機会と脅威(外部環境)を把握し、企業を取り巻く要因を整理するために利用されます。
強みや弱みを分析するだけでなく、機会と脅威などの外部環境も考慮してマーケティング戦略の立案に役立てるのが特徴です。
また、上記の情報を活用することで事業計画書の作成や、重要な意思決定をおこなう際にも使えます。
3C分析
3C分析とは、以下の3つの頭文字を取ったフレームワークです。
- 顧客(Customer)
- 自社(Company)
- 競合他社(Competitor)
上記の要素を分析することで、自社の強みや弱みを理解し、競合との差別化を図れます。
また、3C分析は外部環境の変動や競合状況の理解に役立ち、戦略の適切な改善が可能です。
市場においての競争優位点を構築するためにも、定期的な3C分析が必要です。
4C分析
4C分析は、以下4つの要素で構成されています。
- 顧客価値(Customer value)
- コスト(Cost)
- 利便性(Convenience)
- コミュニケーション(Communication)
顧客の視点をより深く理解するための分析方法で、競合分析でも利用されます。
4C分析をおこなう主な目的としては、競合他社との差別化を図るためです。
顧客にとってより満足できるサービスを追求することで、他社との差別化につながります。
4P分析
4P分析は、以下4つの頭文字を取ったフレームワークです。
- 製品(Product)
- 価格(Price)
- 販促(Promotion)
- 流通(Place)
4C分析は顧客の視点を分析するフレームワークでしたが、4P分析は売り手の視点を分析するためにおこないます。
顧客のニーズを満たせる商品やサービスを開発するのが主な目的です。
また、4P分析は自社のリソースを棚卸しできるメリットもあります。
自社のリソースを活用し、顧客のニーズを満たせる商品やサービスの開発に役立てられます。
競合分析のやり方4つの手順
競合分析は、下記の手順でおこないます。
- 3C分析の「顧客」を分析する
- 3C分析の「競合」を分析する
- 3C分析の「自社」を分析する
- マーケティング戦略を考案し実行する
手順1:3C分析の「顧客」を分析する
まず初めに、3C分析の「顧客」から分析します。
下記の要素をもとに、分析しましょう。
・顧客ニーズ
・顧客属性
・顧客の抱える悩みや不安
自社商品やサービスを提供することで、顧客がどんなニーズを満たせて、悩みや不満を解決できるのかを考えます。
ニーズを満たしたり悩みや不満の解決ができそうにないなら、付加価値を付けることも検討するべきです。
また、顧客の分析だけでなく「市場分析」もおこないましょう。
以下の要素をもとに、市場を分析します。
・市場規模
・市場の成長性
・政治や経済による影響
手順2:3C分析の「競合」を分析する
顧客を分析したら、次は「競合」を分析します。
競合分析は、競合となる企業を特定することから始めます。
3C分析は優れたフレームワークですが、ベンチマークする企業を設定していないと、効果を十分に発揮しません。
競合企業の特定が終わったら、競合の「強み」「弱み」の2つを考えます。
競合の強みと弱みを把握することで、競争優位点を見つけるのに役立つからです。
手順3:3C分析の「自社」を分析する
競合を分析したら、3C分析の最後として「自社」を分析します。
自社を分析する際には、下記の要素をもとに分析します。
- 自社の強み・弱み
- 売上
- 市場シェア
- 顧客数・顧客単価
- 資本力・投資能力
- 企業理念・ビジョン
- 保有資源(従業員数、設備など)
なかでもメインになる要素が強みと弱みです。
自社と競合の強みと弱みを比較することで、マーケティング戦略を立案する際の参考になります。
手順4:マーケティング戦略を立案し実行する
3C分析が終わったら、マーケティング戦略を考えます。
発見した競争優位点を活かし、マーケティング戦略を立案します。
競合分析をするのにおすすめのツール
ここでは競合分析をするのにおすすめのツールを紹介します。
SimilarWeb
料金 | 要相談(無料版あり) |
導入実績 | Google・adidas・Booking.com |
特長 | ・競合サイトの直帰率や平均滞在時間を確認できる ・競合サイトの流入キーワードを確認できる ・拡張機能あり |
「SimilarWeb」は、競合サイトの平均滞在時間や直帰率(1ページ目で離脱した割合)を確認できるツールで、無料で利用できます。
無料版でも競合サイトの情報をある程度は把握できるので「競合分析ツールを試しに使ってみたい」という方におすすめです。
SEOチェキ
料金 | 無料 |
導入実績 | - |
特長 | ・競合サイトのインデックス数や発リンク数を確認できる ・競合サイトのドメイン取得年月日を確認できる ・3キーワードまで検索順位をチェック可能 |
「SEOチェキ」は、完全無料で使える競合分析ツールで、競合サイトのインデックス数や発リンク数を調べられます。
Ubersuggest
料金 | 有料(無料プランあり) パーソナル:2,999円/月 |
導入実績 | 50,000ユーザー以上 |
特長 | ・被リンクやドメインパワーを確認できる ・競合サイトの被リンクも確認できる ・サジェストキーワードを取得できる |
「Ubersuggest」は、自サイトや競合の被リンクやドメインパワーを確認できるツールです。
ほかにも、サジェストキーワードの取得や検索ボリュームなども確認できる豊富な機能が魅力です。
競合分析のやり方まとめ
競合分析のやり方やおすすめのツールを紹介しました。
競合分析は以下の手順でおこないます。
- 3C分析の「顧客」を分析する
- 3C分析の「競合」を分析する
- 3C分析の「自社」を分析する
- マーケティング戦略を考案し実行する
3C分析で自社や競合の強み・弱みを分析し、競争優位点を発見します。
発見した競争優位点を活かし、マーケティング戦略を立案し実行しましょう。
今回は3C分析を用いた競合分析を紹介しましたが、SWOT分析や4C分析でも競合分析はできるので、ぜひ試してみてください。