GA4のセグメントとは
GA4のセグメントとは、Webサイトやアプリの利用者を条件ごとにグループ化し、データを集計できる機能です。
例えば、20~30代の若いユーザーをグループ化したり、特定の商品に興味を持っているユーザーをグループ化できたりします。
セグメントを利用すれば「どんなユーザーが自社のWebサイトを使っているのか」「Webサイトを訪れたユーザーは何に興味を持っているのか」などをより深く理解できます。
GA4のセグメントの作り方
セグメントを作るには、GA4の左メニューから「探索」をクリックします。
データ探索レポートが表示されるので、そのなかから選んでください。
選んだら、セグメントの右にある+マークをクリックしてください。セグメントを追加できます。
セグメントとフィルタの違い
セグメントとフィルタは「データを絞り込むための機能」という点では同じですが、意味が異なります。
フィルタとは、データから特定の情報を取り除く機能を指します。
例えば、日本以外の国から訪れたユーザーを除外したり、特定のページを見た人を除外したりすることです。
一方セグメントは、前述したようにWebサイトやアプリを使う人たちを条件ごとにグループ化する機能です。
GA4のセグメントは4種類ある
ここでは、セグメントの種類について解説していきます。
おすすめのセグメント
おすすめのセグメントは、Googleが提供しているテンプレートをもとにして作成されたセグメントです。
上のなかから好きなテンプレートを選んで作成できます。
詳細に分析したい方は、次で紹介するカスタムセグメントを作成しましょう。
イベントセグメント
イベントセグメントは、サイトを訪れたユーザーの行動をグループ化します。
例えば、下記の行動が該当します。
- コンバージョン
- スクロール
- ページビュー
- 特定のボタンのクリック
- ビデオ再生
ユーザーの行動をグループ化することで、想定通りの行動を起こしているかを確認できます。
ユーザーセグメント
ユーザーの属性に基づいてグループ化できるのがユーザーセグメントです。
性別や年齢などの属性に応じてグループ化することで、ユーザーの属性を把握するのに役立ちます。
分析した属性をもとに、Webサイトやアプリの改善などに活かせます。
セッションセグメント
セッションセグメントは、セッションの情報をグループ化します。
例えば、以下のようなセッション情報をグループ化できます。
- 検索エンジンからのアクセス
- SNSからのアクセス
- 広告からのアクセス
上記のようにグループ化することで、どのトラフィックから自サイトにアクセスしているのかを把握することが可能です。
また、イベントが実行されたセッションに情報を絞り、各イベントを詳細に分析することもできます。
GA4セグメントを設定する3つの方法
ここでは、セグメントを設定する方法を解説していきます。
セグメントの設定方法がわからない方は、ぜひ参考にしてください。
ひとつずつ解説していきます。
セグメントの条件
まずは、セグメントの条件から解説します。
前述したいずれかのセグメントを選択し「新しい条件を追加」から設定します。
カスタムセグメントは自分で条件を作る必要がありますが、おすすめのセグメントはすでに条件がセットされています。
除外条件
次に、除外条件の設定について解説します。
除外条件を設定するには「除外するグループを追加」をクリックしてください。
種類は「セグメントから一時的に除外」「セグメントから完全に除外」の2種類あります。
一時的に除外は、データ集計期間に条件を満たす場合にセグメントから除外する機能です。
一方、完全に除外は条件さえ満たしていればデータ集計期間に関係なく、セグメントから除外されます。
シーケンスの追加
シーケンスは「ページAを見たあとページCに移動する」といった、特定の順序で発生した行動を把握したいときに利用します。
シーケンスは「含めるシーケンスを追加」から設定できます。
ステップを増やしたい場合は「ステップを追加」で増やすことも可能であり、時計のようなアイコンでステップの時間を指定することも可能です。
ただし、この機能が使えるのはユーザーセグメントのみで、セッションセグメントやイベントセグメントでは使えません。
GA4セグメントの使用例
最後に、セグメントの使用例を紹介します。
- 新規セッションと再訪問セッション
- デバイスを指定
- 「いずれかの時点で」にチェック
新規セッションと再訪問セッション
新規セッションと再訪問セッションを別で指定する方法を解説します。
まず、新規セッションの条件を指定するには「first_visit」を使います。
「イベント」→「first_visit」を選択し、右上にある「保存して適用」をクリックしてください。
次に、再訪問セッションを指定していきます。
先ほどは「次の条件に当てはまるセッションを含める」でしたが、次は「除外するグループを追加」から指定します。
新しい条件に「first_visit」を追加し、保存します。
これでセグメントのセットは完了です。
次に「ディメンション」「指標」をセットしましょう。今回はディメンションに「ランディングページ+クエリ文字列」指標は「セッション」にします。
それぞれを「行」「値」にセットすると、ランディングページの新規セッションと再訪問セッションを確認できます。
デバイスを指定
デバイスを指定したい場合は「デバイスカテゴリ」を使います。
「新しい条件を追加」から「デバイスカテゴリ」を追加してください。
次に「フィルタを追加」から、調べたいデバイスを追加しましょう。今回は「desktop」にしました。
追加すると、以下の画面のようにデバイスを指定できます。
「いずれかの時点で」にチェック
ユーザーセグメントで条件を指定するときに「いずれかの時点で」と表示されます。
「いずれかの時点で」にチェックを入れると、該当する期間に条件を満たしたユーザーがセグメントに含まれます。
例えば、レポート抽出期間を11月1日~12月1日とし「デバイスカテゴリがmobileに完全一致する」という条件でセグメントを作ったとしましょう。
そして、11月1日にmobileからWebサイトにアクセスし、12月1日にdesktopからWebサイトにアクセスしたユーザーがいたとします。
上記の場合「いずれかの時点で」をチェックするとセグメントに含まれ、反対にチェックを付けないとセグメントに含まれません。
まとめ
セグメントを利用すれば「どんなユーザーが自社のサイトを使っているのか」「サイトを訪れたユーザーは何に興味を持っているのか」などをより深く理解できます。
ただし、初心者の方には操作が難しいかと思います。
この記事の内容を参考にして、セグメントの設定を練習してみてください。
セグメントを使いこなし、Webサイト改善の精度を高めていきましょう。