ヒートマップとは|ユーザー行動を可視化できるツール
ヒートマップとは、Webサイトを訪問したユーザーの行動を可視化できるツールを指します。
ページのどの箇所がよく読まれたのか、どのリンクがクリックされたかが感覚的に理解でき、Webページの課題発見と改善に役立ちます。
なお、データ可視化手法としての広義のヒートマップは、Webマーケティング業界に限らず、幅広い分野で使われてきました。例えば、DNAの配列の研究や、サッカーや野球などのスポーツで選手やボールの動きの傾向を分析する際にも活用されています。
このように、多方面に普及しているヒートマップのなかでも、本記事ではWebマーケティング業界のヒートマップツールに焦点を当てて詳しく解説します。
ヒートマップツールの機能や、Webサイトの課題をどのように見つけ、どのように解決していくのかを順を追って見ていきましょう。
- ヒートマップツール「サイトリード」について詳しくはこちら
ヒートマップの仕組み
ヒートマップはユーザーが操作するマウスの動きを追跡し、マウスのログからヒートマップを作り出す仕組みです。
熟読されている箇所は濃く表示され、あまり読まれていない箇所は薄く表示されます。
マウスの動きをヒートマップ上に可視化することで、ユーザーの行動パターンや思考を分析できます。
Webサイト改善におけるヒートマップの重要性
Webサイト改善において、ヒートマップを利用することは重要です。コンバージョン率やCTAボタン(行動を促すボタン)のクリック率など、収益に直結する指標を改善するのに役立つからです。
ヒートマップは、CTAボタンがどのくらいクリックされているのか、行動を促す文章が熟読されているのかなどを把握できます。Webページの改善点を見つけることに優れているため、ランディングページやアフィリエイトサイトなどの改善に利用されています。
ヒートマップツールを導入していないと「いつも決まった箇所で読者が離脱している」といった損失に気づけません。
本来であればコンバージョンにつながったはずのアクセスを捨てていることになるため、Webサイトに投資してきた資金や時間を捨てているのと同じです。
損失を防ぎたい方は、ヒートマップツールを導入することをおすすめします。
Webサイト全体の分析には不向き
Webサイトの改善に強いヒートマップにもデメリットはあります。Webサイト全体の分析には不向きなことです。
ヒートマップは1ページごとの分析に特化したツールであり、Webサイト全体を分析したい場合はアクセス解析ツールが向いています。
そのため、ヒートマップのみでWebサイトを改善するのではなく、アクセス解析ツールと組み合わせてWebサイトを改善することが大切です。
代表的なアクセス解析ツールは「GA4」と「Googleサーチコンソール」です。
すでに導入されている方も多いと思いますが、まだの方はこの機会に導入を検討してみてください。どちらも無料で利用できます。
ヒートマップで可視化できる3つのエリア
ヒートマップとは何か、活用方法について理解を深めたところで、ヒートマップで可視化できる具体的なエリアについて説明していきます。
ヒートマップツールを利用することで把握できる、ユーザーの「熟読エリア」「終了エリア」「クリック位置」について、詳しく見ていきましょう。
熟読エリア
ヒートマップでは、マウスの通過した位置や表示された時間の長さを基に、ページ上のコンテンツがユーザーによってどのくらい熟読されたのかを計測可能です。特に、ユーザーがじっくりと読み込んだ箇所を「熟読エリア」と呼びます。
熟読エリアに掲載されているコンテンツは、訪問者が強い興味を抱いた情報や、目を引く魅力的な内容であることがわかります。
終了エリア
ヒートマップを利用すると、ユーザーがどこまでスクロールし、どこで読むのをやめたかがわかります。
多くのユーザーが離脱した箇所を「終了エリア」と呼びます。終了エリアの位置によって、ユーザーがページ上のどの場所で興味を失ったのかがわかるのです。
終了エリアまでで、ユーザーが求めていた情報を得られたというケースが考えられます。
反対に、終了エリアまでに記載されたコンテンツが魅力的でなかったため、ユーザーが離脱してしまった可能性もあります。後者と判断される場合は、Webページを改善すると良いでしょう。
クリックエリア
「クリックエリア」とは、ヒートマップ上でユーザーが頻繁にクリックした場所を示すエリアです。このエリアを分析することで、資料請求や問い合わせなど、コンバージョンにつながるリンクがどの程度クリックされたのかを可視化できます。
また、ページ内でクリックされやすい位置や、ユーザーの目を引くデザイン要素も把握できます。これらの情報を利用し、Webページの最適化を行うことが可能です。
ヒートマップツールの活用方法
ヒートマップツールを活用すれば、熟読エリア・終了エリア・クリックエリアなど、ユーザーのWebページ閲覧時の行動が明確になります。この情報を基にWebページをどのように改善できるのか、具体的な活用方法について順を追って解説していきます。
熟読エリア:熟読される箇所に重要なコンテンツを配置する
Webページを以下の表に示すように分類し、コンテンツの改善における優先順位を立ててみましょう。
重要度が高いコンテンツ | 重要度が低いコンテンツ | |
---|---|---|
熟読されている | (問題なし) | 原因を考えて改善 |
熟読されていない | 最優先で改善 | (できれば改善) |
CTAボタンやバナーなどの重要度の高いコンテンツが熟読されていることが理想です。重要なコンテンツにもかかわらず多くのユーザーに読み飛ばされている箇所があれば、最優先で改善すべきです。
コンテンツの重要度と熟読エリアが噛み合っていない場合に考えられる理由と対策は、以下のとおりです。
- 文章だけで構成されており読みにくい:図表や強調文字を追加する
- ユーザーの知りたい情報が書かれていない:キーワードや文脈を基に推敲する
- ユーザーの興味から外れた内容が書かれ過ぎている:文章量を減らすか削除する
一方で、重要度がそれほど高くないと思っていたのに熟読されているコンテンツがある場合、実はユーザーにとって重要だった可能性があります。その際は、ページのコンテンツ構成を見直すことも検討してみましょう。
終了エリア:ユーザーが離脱したマイナスの原因を見極める
終了エリアでは、ユーザーが読むのをやめた理由を見極めることが重要です。読むのをやめた理由は、プラスの理由とマイナスの理由があります。
プラスの理由は、リンクを押して関連ページに遷移したことが挙げられます。ページ制作の意図通りにユーザーが行動しているため、問題はありません。
マイナスの理由は以下のとおりです。
- ユーザーがページを読み飽きた
- コンテンツの価値が低いと判断された
- ページが使いにくかったり、読み込みが遅かったりした など
対策としては、重要度の高いコンテンツやリンクはページの手前に配置し、ユーザーに読まれやすいようにします。
また、ページのユーザビリティを見直して、使いやすさや読み込み速度を改善することも効果的です。
上記の対策を実施することで、終了エリアにおけるマイナスの要因を減らし、ユーザーの満足度向上につながります。
クリックエリア:よくクリックされる場所にリンクを配置する
コンバージョンのためのリンクにクリックが集中している状態が理想です。
反対に、クリックしても意味がない箇所にクリックが集まっている場合、サイト設計の見直しをすると良いでしょう。具体的には、新しいリンクの設置や、画像の拡大機能の追加などを検討してみてください。
また、同じ内容のリンクであってもクリック率に明確な差がある場合は、クリックされやすい位置に移動させることも考えてみましょう。ユーザーが求める情報へのアクセスが容易になり、サイトの効果が向上します。
ヒートマップツールの選び方
最後に、ヒートマップツールの選び方を解説します。
- 必要な機能で選ぶ
- サポートの充実度で選ぶ
- 費用対効果で選ぶ
ヒートマップツールの導入を検討されている方は、参考にしてみてください。
必要な機能で選ぶ
ヒートマップツールを選ぶ際は、熟読エリア・終了エリア・クリックエリアといった3つのエリアを踏まえて、各ツールの強みを押さえたうえで比較しましょう。
次の表に挙げるマップのうち「どれが利用できるのか」「どのマップに強みがあるのか」などを検討することで、自社のWebサイトに最適なツールを見つけられるでしょう。
可視化できる情報 | 備考 | |
---|---|---|
アテンションヒートマップ | ページ内の滞在時間 | - |
スクロールヒートマップ | 終了エリア | - |
クリックヒートマップ | クリックエリア | - |
マウスフローヒートマップ | ページ上でのマウスポインターの動き | PCのみ |
タッチアクションヒートマップ | 画面上でのタッチ・スクロールの軌跡 | スマホ・タブレットのみ |
ヒートマップツールを選ぶ際には、ツールごとの拡張機能を比較することも重要です。特に注目すべき機能としては、以下の2つがあります。
- セグメンテーション機能
- A/Bテスト機能
順番に解説します。
セグメンテーション機能
年齢や性別などの属性ごとにユーザーを分類して、訪問時の行動を表示できる機能を指します。
この機能を使えば、「コンバージョンしたユーザー」と「コンバージョンしなかったユーザー」の間で、どのような行動の違いがあるのかを分析できます。
A/Bテスト機能
異なるデザインやコンテンツ配置のバージョン同士で、ユーザーの行動を比較分析できます。
これにより、ユーザーにとって最適なページデザインやコンテンツ配置を見つけ出し、サイトの効果を最大化することが可能となります。
サポートの充実度で選ぶ
スムーズに運用を進めるためにも、サポートの充実度も考慮して選びましょう。選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。
- カスタマーサポートの対応方法
- マニュアルの有無
- マニュアルの言語
- 導入サポートの有無
企業によってカスタマーサポートの対応方法は異なります。電話対応を希望しているのに、メールやチャットしか対応していない可能性は考えられます。
ヒートマップを導入する前に、対応方法を確認しておくと良いでしょう。
また、マニュアルのあるヒートマップツールを選ぶだけでなく、日本語に対応しているかを確認してみてください。
「自分で導入できるか自信がない…」という方は、導入サポートのあるヒートマップツールを選ぶと安心です。
費用対効果で選ぶ
せっかくヒートマップツールを導入しても、収益よりも利用料金のほうが高いと赤字になります。そのため、費用対効果でヒートマップツールを選ぶと良いでしょう。
サイトリードは「コスパNo.1のヒートマップツール」と、費用対効果を重視するお客様から高い評価を得ています。
1,000PV未満のWebサイトであれば、無料でお試しいただけます。この機会にサイトリードを無料で試してみてください。
ヒートマップを利用してWebページを改善しよう!
ヒートマップは、Webページ上でユーザーがどのエリアに注目しているかを可視化するツールです。多くの場合、熟読エリア・終了エリア・クリックエリアの3つのエリアに分けて解析でき、Webページの改善点を見つけ出すうえで便利です。
ヒートマップを利用すると、ページのどこが読まれやすいのか、クリックされやすいのかが一目瞭然となるため、ページ改修の精度が大幅に向上します。
ヒートマップツールを選ぶ際には、必要な機能やサポートの充実度、費用対効果などを検討することが大切です。
各企業が提供する情報を把握し、自分のニーズに適したツールを選びましょう。
ヒートマップツールをお探しの方は「サイトリード」をチェックしてください。サイトリードは、無料で始められ、有料プランであっても低価格で利用できるメリットがあります。また、離脱防止ポップアップと組み合わせることも可能で、さらなる利益向上の効果が期待できます。
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